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26年度薬価改定 革新的新薬薬価維持制度の累積額控除は約918億円 薬価維持は約273億円

公開日時 2026/03/05 10:00
2026年度薬価改定で、新薬創出等加算から名称変更された“革新的新薬薬価維持制度”の累積額控除額は約918億円であることがわかった。累積額控除が適用されるのは28成分49品目。革新的新薬薬価維持制度対象品目等を比較薬とした累積額相当額の控除は4成分7品目に適用され、控除額は約76億円だった。一方で、革新的新薬薬価維持制度で薬価が維持されるのは383成分653品目で、薬価維持に要した額は約273億円だった。

◎累積額控除28成分49品目 T’sファーマらは企業要件で対象外に

革新的新薬薬価維持制度の累積額が控除されたのは28成分49品目。累積額控除額は約918億円。フォシーガ(アストラゼネカ)、ネシーナ(帝人ファーマ)など2型糖尿病治療薬や、サムスカOD錠(大塚製薬)、プラザキサカプセル(ベーリンガーインゲルハイム)、エフィエント(第一三共)、アイリーア(バイエル薬品)、オレンシア(ブリストル・マイヤーズスクイブ)、ベクティビックス(武田薬品)、イナビル(第一三共)、クレナフィン(科研製薬)など、各社の屋台骨を支えてきた製品が名を連ねた。

国内試験や新薬収載実績など、過去5年間開発実績がない場合には、企業要件によって革新的新薬薬価維持制度の対象外となったのは、T’sファーマのコパキソン皮下注20mgシリンジ、グローバルレギュラトリーパートナーズのバクスミー点鼻粉末剤3mgの2成分2品目あった。

◎類Ⅰの加算外し 4成分7品目に適用 ベリキューボ、ビンマック、ツイミーグ、カルケンス

類似薬効比較方式(Ⅰ)等で算定された革新的新薬薬価維持制度対象外の新薬については、収載から4年を経過した後の初めての薬価改定(収載後3回目の薬価改定)の際に、収載後の効能追加等により革新的新薬薬価維持制度対象となった場合を除き、収載時点での比較薬の累積加算分を控除するとされており、4成分7品目にこのルールが適用された。

適用されたのは、ベリキューボ(バイエル薬品、比較薬はエンレスト)、ビンマック(ファイザー、比較薬はビンダケル)、ツイミーグ(住友ファーマ、比較薬はトラゼンタ)、カルケンス(アストラゼネカ、比較薬はイムブルビカ)。控除額は約76億円。

◎薬価維品目383成分653品目 平均乖離率超で薬価非維持38成分49品目 

革新的新薬薬価維持制度の対象となったのは387成分649品目(告示数)。このうち、薬価が維持された品目は383成分653品目、平均乖離率超となって薬価が維持されなかった品目が38成分49品目、市場拡大再算定の対象となり薬価が引下げられた品目が11成分26品目だった。薬価非維持品目には、2型糖尿病治療薬・スーグラ(アステラス製薬)、ルセフィ(大正製薬)、デベルザ(興和)、カナグル(田辺ファーマ)など、競争市場の製品が多く含まれている。

企業別にみると、革新的新薬薬価維持制度の適用となったのは、ノバルティスファーマ25成分41品目でトップ。武田薬品(22成分34品目)、ヤンセンファーマ(18成分25品目)が次いだ。

◎市場拡大再算定13成分31品目 リクシアナ19.7%、エンレストは25.0%の引下げ

市場拡大再算定の対象品目は13成分31品目。市場拡大再算定の引下げで最大となったのは、ロミプレート⽪下注250μg調整⽤(協和キリン)が「40.6%」と大幅引下げ。持続可能性特例価格調整として年間販売額1500億円超に抗凝固薬・リクシアナ錠15mg・30mg・60mg、OD錠15mg・30mg・60mg(第一三共)は「19.7~19.8%」、年間販売額1000億円超に降圧薬・エンレスト錠50mg・100mg・200mg(ノバルティスファーマ)は「25.0%」の引下げを受ける。ノバルティスファーマはこのほか、ジャカビ錠5mg・10mgが「12.9%」、イラリス⽪下注射液150mgが「25.0%」と引下げを受ける。セムブリックス錠20mg・40mgは成⼈と⼩児の同時開発に係る加算(A=5)取得による緩和を受けたが、「15.0%」引き下げられる。

また、レキサルティOD錠0.5mg・1mg・2mg(大塚製薬)は「15.0%」、スキリージ⽪下注180mg・360mgオートドーザー(アッヴィ)は「11.1%」、サークリサ点滴静注100mg・500mg(サノフィ)は「15.0%」、パドセブ点滴静注⽤20mg・30mg(アステラス製薬)は「11.8%」、パルモディア錠0.1mg、XR錠0.2mg・0.4mg(興和)は「15.0~15.1%」、オテズラ錠10mg・20mg・30mg(アムジェン)は「13.8%」など、2桁の引下げを受ける。ダラキューロ配合⽪下注(ヤンセンファーマ)は真の有用性加算(A=5)により、引下げ幅が緩和され、「8.5%」の引下げとされた。

◎外国平均価格調整の引上げはボイデヤ錠、テッペーザ点滴静注の2成分

外国平均価格調整により、アレクシオンファーマのボイデヤ錠、アムジェンのテッペーザ点滴静注の2成分2品目が引上げを受けた。外国平均価格調整により引下げを受けた品目はなかった。なお、外国平均価格調整は24年度薬価制度改革で引上げのルールが追加となった。引き上げは改定前薬価の1.20倍を上限とされている。

◎改定時加算 ビロイに標準治療加算初適用でプラス2.5% プレバイミスはプラス15.0%

既収載品の改定時の加算は13成分24品目に適用された。26年度薬価改定で、薬価収載後に新たに国内の診療ガイドラインで標準的治療法となったと評価できる場合は、薬価改定時に加算を適用する新ルールが設けられ、抗がん剤・ビロイ点滴静注が初適用を受けた。同剤は費用対効果評価により2月1日に薬価が引下げられているが、100mg・300mgともにそこから「プラス2.5%」の引上げを受ける。

各品目の改定率では、プレバイミス点滴静注240mg(MSD)が⼩児適応の効能追加等に係る加算(A=20)が手寄与され、「プラス15.0%」となった。ファビハルタカプセル200mg(ノバルティスファーマ)が希少疾病の効能追加等に係る加算(A=15)の適用を受け、「プラス12.3%」と2桁の引上げを受ける。ウプトラビ錠0.2mg・0.4mg(日本新薬)は「プラス8.7%」、リアルダ錠1200mg(持田製薬)が「プラス5.0%」、バビースモ硝⼦体内注射液120mg/mL・注射⽤キット120mg/mL(中外製薬)は「プラス7.5%」となるなど、各社の主力品も薬価の引上げを受けており、各企業の経営にもプラスの影響を与えそうだ。

なお、改定時加算の内訳は、小児適応5成分10品目、希少疾病は3成分4品目、迅速導入は2成分3品目、標準療法は1成分2品目、真の臨床的有用性は2成分5品目。

なお、薬価改定率は、医療費ベースで▲0.86%(薬剤費ベースで▲4.02%)だった。

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