厚生労働省は９月24日、心神喪失状態で重大な他害行為を起こした者に適切な
処遇を行うため「心神喪失者等医療観察法」で位置付けられた「指定入院医療
機関」について、医療法に基づき都道府県が定める医療計画の既存病床数とし
て、算定しない方針を固めた。指定入院医療機関が、（１）都道府県単位を超
えて広域的に整備される（２）入院の措置は裁判所の決定にもとづく――こと
から判断した。近く、医療法施行規則を改正する。

指定医療機関について厚労省は、全国で24ヵ所程度の専門病棟の段階的整備を
目指している。すでに、国立精神・神経センター武蔵病院（東京都小平市）、
国立肥前療養所（佐賀県東脊振村）の２ヵ所で病棟設計に着手。国立療養所南
花巻病院（岩手県花巻市）、国立療養所東尾張病院（名古屋市）でも、地元住
民への説明を開始した。

厚労省は施行規則改正の省令案について一般からの意見を募集。応募方法など
詳細は、政府のパブリックコメント専用サイト
（http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public）へ。