厚生労働省は２月４日、麻酔科標榜資格の円滑な審査を目的とした、医療法施
行規則の一部改正省令案を公表した。厚労省の医道審議会・審査部会が行う同
審査について、（１）厚労相は医師に対し麻酔を実施した患者の麻酔記録や手
術記録など必要な書類提出を求めることができる（２）医師は勤務するまたは
勤務した医療機関にこれら書類の提供を求めることができる――と、記録の提
出を施行規則で明確に位置付ける内容。

麻酔科標榜は同部会が厚労相からの諮問で審査、答申を行う。部会は審査に当
たり、必要に応じて申請者に麻酔記録、手術記録などの提出を求めているが、
今年４月施行の「個人情報保護法」では、事業者は患者の手術記録など個人情
報の第三者への提供を原則禁じており、これら記録の提出が困難になる恐れが
あった。