日薬連・向田氏 クレストール10mg問題「後出し」
公開日時 2005/03/21 23:00
アストラゼネカの高脂血症治療剤「クレストール10mg」の薬価了承に中医協・
総会が「待った」を掛け、予定されていた3月18 日に収載されなかった問題
について、日本製薬団体連合会保険薬価研究委員会(向田孝義委員長)は同日、
「見直しを行っていないにもかかわらずルールの執行を差し止め、見直しがさ
れないうちは執行しない行為は、いわゆる『後出し』で適正性を欠く」との所
感を発表した。
今回の問題は、外国平均価格調整と規格間調整の2つが適用されたことで規格
ごとの値づけがふくそうし発生。所感では、「ある局面で生じた不具合だけに
着目して修正を施せば、それによってまた別の局面で異なる不具合が発生する。
今回の決定はあまりにも特定の一面だけにとらわれたもので、他の角度からの
様相も含めた全体の姿を見失った議論」と断じた。
その上で、今後行われるルール見直しに関し、「結論が決してパッチワーク的
なものでなく、全体の様相を見据えた対極的なものとなることを期待する」と
結んだ。この日の官報は、クレストール2.5mg、同5mgを含め、「10mg」以外
の4成分6規格の薬価が告示されている。