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第一三共のMMRワクチン・ミムリットなど新薬7製品を審議へ 3月2日の第二部会で

公開日時 2026/02/24 04:49
厚生労働省は3月2日に薬事審議会・医薬品第二部会を開き、第一三共の麻しん・おたふくかぜ・風しん3種混合ワクチン(MMRワクチン)・ミムリット皮下注用など新薬7製品の承認の可否を審議する。承認されると、国内で唯一使用可能なMMRワクチンとなる。

このほか審議予定品目には、海和製薬のPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞がん治療薬・ハイツエキシン錠(一般名:リソバリシブ)や、第一三共の抗体薬物複合体(ADC)・エンハーツのがん種横断的なHER2陽性固形がんの効能追加などがある。

◎報告予定品目は8製品 ゾレア初のBSも

報告予定品目は8製品。ギリアド・サイエンシズのADC・トロデルビのホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性乳がんの効能追加や、セルトリオン・ヘルスケア・ジャパンの抗IgE抗体・ゾレアの初のバイオ後続品(BS)などが含まれる。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
ミムリット皮下注用(乾燥弱毒生麻しんおたふくかぜ風しん混合ワクチン、第一三共):「麻しん、おたふくかぜ及び風しんの予防」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品、新医療用配合剤。

日本で定期接種の対象となっている第一三共の2種混合ワクチン(乾燥弱毒生麻しん風しん2種混合ワクチン、MRワクチン)に、世界で汎用されている、おたふくかぜワクチン株を混合した3種混合生ワクチン(MMRワクチン)。3種混合により接種回数が減少することで、被接種者の負担軽減が期待されている。

ゾコーバ錠125mg(エンシトレルビル フマル酸、塩野義製薬):「SARS-CoV-2による感染症の予防」を対象疾患とする新効能医薬品。

北海道大学と塩野義製薬の共同研究から創製された3CLプロテアーゼ阻害薬。現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として承認されているが、今回、予防に関する効能を追加するもの。

承認申請は、グローバル第3相曝露後発症予防試験(SCORPIO-PEP試験)の結果に基づく。承認されると、曝露後予防での初めての経口抗ウイルス薬となる。

イドビンソ配合錠(ドラビリン/イスラトラビル水和物、MSD):「HIV-1感染症」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品、新医療用配合剤。希少疾病用医薬品。

新規のヌクレオシド系逆転写酵素トランスロケーション阻害剤(NRTTI)・イスラトラビルと非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)・ドラビリン(国内販売名:ピフェルトロ錠)の2剤配合錠。

承認申請は、2つの国際共同第3相検証的試験(MK-8591A-051、-052試験)の結果に基づく。1日1回経口投与で申請された。

デュピクセント皮下注300mgシリンジ、同皮下注300mgペン(デュピルマブ(遺伝子組換え)、サノフィ):「中等症から重症の水疱性類天疱瘡」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

抗IL-4/13受容体抗体。これまでアトピー性皮膚炎、結節性痒疹、特発性の慢性蕁麻疹、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の適応で承認されている。

今回、対象疾患とする水疱性類天疱瘡は、表皮基底膜部抗原に対する自己抗体により、全身の皮膚に多発する掻痒を伴う表皮下水疱を生じる希少な自己免疫疾患。中等度以上の水疱性類天疱瘡に対して、経口副腎皮質ステロイドを主体とした治療が行われているが、長期服用によるリスクがあり、新たな治療選択肢が必要とされている。

エンハーツ点滴静注用100mg(トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)、第一三共):「HER2陽性の進行・再発の固形がん(標準的な治療が困難な場合に限る)」を対象疾患とする新効能医薬品。

抗HER2抗体トポイソメラーゼⅠ阻害剤複合体(ADC)。現在の乳がんや胃がん、非小細胞肺がんに関する適応に加え、今回、がん種横断的に新たな治療の選択肢を提供するもの。

承認申請は、4つの第2相試験(HERALD試験、DESTINY-PanTumor02試験、DESTINY-CRC02試験、DESTINY-Lung01試験)の結果に基づく。

ニュベクオ錠300mg(ダロルタミド、バイエル薬品):「アンドロゲン受容体陽性の根治切除不能な進行・再発の唾液腺がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

経口アンドロゲン受容体(AR)阻害薬。今回対象疾患とする唾液腺がんの患者数は約3860~1万5633人と推測されている。AR陽性の唾液腺がんに係る効能・効果で承認されている薬剤はなく、ARの状態にかかわらず、カルボプラチンとパクリタキセル併用投与、パクリタキセル単独投与等による治療が行われているが、予後不良であり、既承認薬等が治療法として十分でなく、複数の選択肢が必要と考えられている。

ハイツエキシン錠10mg(リソバリシブメシル酸塩水和物、海和製薬):「がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞がん」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

親会社の中国Shanghai Haihe Biopharma社が創製した新規PI3Kα阻害剤。対象疾患とする卵巣明細胞がん(OCCC)は、上皮性卵巣がんの中でも希少かつ悪性度の高いサブタイプ。再発性OCCCには確立された有効な標準治療がなく、予後は、より一般的な漿液性卵巣がんと比べて著しく不良。ゲノム研究により、PIK3CA遺伝子変異が高頻度に認められることが明らかになっている。

承認申請は、国際共同臨床第2相試験(CYH33-G201)の結果に基づく。

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

▽①トシリズマブBS点滴静注80mg「MA」、②同BS点滴静注200mg「MA」、③同BS点滴静注400mg「MA」、④同BS皮下注162mgシリンジ「MA」、⑤同BS皮下注162mgオートインジェクター「MA」(トシリズマブ(遺伝子組換え)[トシリズマブ後続2]、持田製薬):「①②③:▽既存治療で効果不十分な下記疾患:関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、全身型若年性特発性関節炎、▽キャッスルマン病に伴う諸症状及び検査所見(C反応性タンパク高値、フィブリノーゲン高値、赤血球沈降速度亢進、ヘモグロビン低値、アルブミン低値、全身倦怠感)の改善。ただし、リンパ節の摘除が適応とならない患者に限る。▽悪性腫瘍治療に伴うサイトカイン放出症候群、▽SARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素投与を要する患者に限る)、④⑤:▽既存治療で効果不十分な下記疾患:関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」を対象疾患とするバイオ後続品。

抗IL-6受容体抗体。承認されると、セルトリオン・ヘルスケア・ジャパンのトシリズマブBS「CT」に続く、アクテムラの2番目のバイオ後続品(BS)となる。

トロデルビ点滴静注用200mg(サシツズマブ ゴビテカン(遺伝子組換え)、ギリアド・サイエンシズ):「化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん」を対象疾患とする新効能医薬品。

抗TROP-2抗体トポイソメラーゼⅠ阻害剤複合体(ADC)。現在、化学療法歴のあるトリプルネガティブ乳がんの適応で承認されており、今回承認されると、2つ目の適応となる。HR陽性HER2陰性乳がんは、乳がんの中で最も多いタイプで、全体の約75%を占める。

承認申請は、海外第3相TROPiCS-02試験および国内第2相ASCENTJ02試験の結果に基づく。

▽①ターゼナカプセル0.25mg、②同カプセル0.1mg(タラゾパリブトシル酸塩、ファイザー):「遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん」を対象疾患とする①新効能・新用量医薬品、②新効能医薬品。

PARP阻害剤。現在、前立腺がんに関して「BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん」の適応を持っており、BRCA遺伝子の変異にかかわらず、使用可能にするもの。

承認申請は、国際共同第3相TALAPRO-2試験の結果に基づく。

オマリズマブBS皮下注75mgシリンジ「CT」、同BS皮下注150mgシリンジ「CT」、同 BS皮下注75mgペン「CT」、同BS皮下注150mgペン「CT」(オマリズマブ(遺伝子組換え)[オマリズマブ後続1]、セルトリオン・ヘルスケア・ジャパン):「▽気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)、▽季節性アレルギー性鼻炎(既存治療で効果不十分な重症又は最重症患者に限る)、▽特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限る)」を対象疾患とするバイオ後続品。

抗IgE抗体。承認されると、ゾレアの初のバイオ後続品(BS)となる。

パキロビッドパック300、同パック600(ニルマトレルビル、リトナビル):「SARS-CoV-2による感染症(小児用量の追加)」を対象疾患とする新用量医薬品。

ファイザーが創製した3CLプロテアーゼ阻害薬と、その血漿中濃度を維持する目的でリトナビルを併用。現在、小児に関して適応を持っている「12歳以上かつ体重40kg以上」から「6歳以上かつ体重20kg以上」に範囲を拡大する一変申請が行われた。

ルンスミオ皮下注5mg、同皮下注45mg(モスネツズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「▽以下の再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫、▽再発又は難治性の濾胞性リンパ腫」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。
ポライビー点滴静注用30mg、同点滴静注用140mg(ポラツズマブベドチン(遺伝子組換え)、中外製薬):「▽以下の大細胞型B細胞リンパ腫:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫、▽再発又は難治性の濾胞性リンパ腫」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

ルンスミオは抗CD20/CD3二重特異性抗体で、現在、再発/難治性濾胞性リンパ腫(FL)の適応を持っている。ポライビーは、微小管阻害薬結合抗CD79b抗体(ADC)で、現在、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の適応を持っている。今回、DLBCLやFLなどに関して併用投与する申請が行われた。

フィブリノゲンHT静注用1g「JB」(乾燥人フィブリノゲン、日本血液製剤機構):「心臓血管外科手術における出血に伴う後天性低フィブリノゲン血症に対するフィブリノゲンの補充」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

血漿分画製剤。事前評価済み公知申請品目だが、現時点では保険適用されていない。

【訂正】下線部に誤りがあり、修正しました。(3月3日14時05分)
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