厚労省・検討会 イレッサ投与は学会GL参考に
公開日時 2005/03/24 23:00
厚生労働省の「ゲフィチニブ検討会」(座長・松本和則国際医療福祉大学教授)
は3月24日、イレッサ投与群がプラセボ投与群との比較で生存期間に有意差を
出せなかったとされるISEL試験結果に関する、「当面の対応についての意見」
をまとめた。投与について、日本肺癌学会のガイドライン(GL)を参考とする
よう添付文書に記載するなど、GLを普及することを求めた。
GL普及についてはそのほか、情報提供活動で医薬関係者に配布したり、ホーム
ページなどで患者にも情報提供する。同学会がこのほど改訂した同GLは、イレ
ッサ投与のリスクとベネフィットについて記した中で、「急性肺障害、間質性
肺炎発症のリスクファクターとされるPS2以上の全身状態不良例などへの投与
は、危険性を上回ると判断される場合に限定する」などとしている。
「意見」はさらに、有効性と関係する変異の解明、現在実施中のドセタキセル
を対照とした非盲検無作為化群間比較試験の早急な完了、急性肺障害・間質性
肺炎発症原因の解明――といった課題も、アストラゼネカに課した。【「意見」
の抜粋は下段に掲載】