厚生労働省の「中医協の在り方に関する有識者会議」は４月12日、３回目の会
合を開き、規制改革・民間開放推進会議の宮内義彦議長が意見陳述した。宮内
氏は、「国の医療政策のもとで技術的に診療報酬を決定するのがあるべき姿だ
が、利害関係者間の調整で診療報酬が決まり、それに医療政策が誘導されると
いう主客転倒の状態になっている」と指摘。中医協の改革のために、（１）権
能・役割の明確化と限定（２）内部の改革――を「最重要課題」に挙げた。

具体的には、権能、役割について、「医療保険制度の根源的なあり方について
は政府が決定し、中医協は政府が決めた基本方針に沿ってその範囲内で価格な
どの検討を行う機能に限定する」とした。内部の改革については、公益委員を
全体の過半数にするよう指摘。同時に、「診療側委員８人中５人が日本医師会
の推薦で特定の団体に偏りすぎている」として、例えば病院団体の委員は日医
を介さず直接病院団体に推薦依頼することなどを求めた。