帝人ファーマ 世界展開は日本企業より海外企業と
公開日時 2004/05/23 23:00
帝人ファーマの大八木成男社長は5月23日会見し、短中期的な収益の見通しを
説明した。04年度の181億円から05年度の200億円に拡大する営業利益予想に対
して保守的との指摘があることに反論。05年度に営業利益を押し下げる要因と
して、競争激化による在宅医療分野での価格引き下げなどで10億円強、MR増員
のフル寄与などに伴う販管費増40億円の計50億円を予想。一方、押し上げる要
因として、販売増による60億円増と、TMX-67導出先の米TAP社からのロイヤリ
ティ収入とバルク輸出による10億円増の計70億円を予想する。これにより営業
利益は差し引き20億円増となる計算。
中期的には「自力で08年ごろに売上高1500億円の達成は見えている。その先の
2000億円の目標を達成するにはM&Aも視野に入れている」と語った。「パート
ナーシップを使った世界展開を積極的に進めていきたい」と述べ、M&Aやアラ
イアンスの相手は、海外展開が緒に就いたばかりの日本企業よりも、地場で強
い海外メーカーが選択肢に入るとした。
「既存事業は維持以上のことをやる」と述べ、医薬品売上高全体の半分を占め
るベーリンガーインゲルハイム(ムコソルバン、スピロペント、アトロベント、
ラキソベロン)とメルク(ボナロン)との提携品について、契約をBIとは16年
まで、メルクとは20年まで延長したことを明らかにした。現在もベンチャー企
業や他のメーカーから複数の導入交渉を進めているという。