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医薬品の供給再開後も「戻さない」 薬剤師の8割以上 在庫管理や患者説明など理由に ヤクメド調査

公開日時 2026/03/18 04:53
医薬品の供給再開後も「戻さない」が8割以上――。薬剤師専用コミュニティサイトを運営するヤクメドによる薬剤師意識調査で、このような結果が明らかになった。供給停止により他社製品に切替えた後、供給再開後も元の製品に戻さない理由としては、在庫管理の煩雑化回避や患者への説明負担などが挙がった。また、供給不安定な医薬品に関して最も頼りにしている情報源のトップ2は「医薬品供給情報のまとめサイト(アスヤク、DSJP等)」と「卸MSからの直接連絡」。これらに次いで「卸のオンライン発注システムのお知らせ」となった。

文末の「関連ファイル」に、供給停止により他社品に切替えた後に供給再開となった際の対応方針や、薬剤師が供給不安定な製品に関して最も頼りにしている情報源の資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。無料トライアルはこちら)。

ヤクメドは、薬剤師の視点から医薬品流通問題の実態を把握するため、会員薬剤師を対象にネット調査を行った。調査期間は2月19日~3月1日。有効回答数は281人で、一般社員と管理職が概ね半数ずつを占めた。

◎薬剤師の約半数 「在庫管理が面倒なので、安定している切替後のものを使い続ける」

供給停止により他社製品に切替えた後、元の製品の供給が再開した際の対応を聞いた結果、最多は「在庫管理が面倒なので、安定している切替後のものを使い続ける」(49.5%)となった。そして、「患者さんの希望があれば戻すが、基本は切替後のものを使い続ける」(26.7%)が続き、「二度と供給停止を起こさない確証がない限り、元の製品には戻さない」(5.3%)との厳しい声もあった。これらのように元の薬剤が供給再開しても簡単には戻さないとの意向を示した薬剤師は計81.5%に上った。

ヤクメドは、薬局側の在庫管理の課題のほか、調剤する薬剤がコロコロ変わることによる患者向け説明の難しさ、及び患者から薬局への信頼低下の懸念――が今回の結果の背景にあると分析している。一度失った信頼とシェアを奪還することの困難さが見て取れる。

◎「すぐに元の製品に戻す」は18.5%

一方、供給再開後に「すぐに元の製品(メーカー)に戻す」は18.5%だった。これについてヤクメドは、大手調剤チェーンなどで本部が採用薬や推奨薬を一括管理しているケースがあり、個々の現場判断ではなく、本部指示による元の製品に戻す動きが反映されたとみている。

◎出荷調整情報で最も頼りにしている情報源 まとめサイト44.1% MS直接連絡43.4%

供給不安定な医薬品の在庫状況や出荷調整情報を把握するために最も頼りにしている情報源の結果も見てみる。最大2つ選択可として調査したところ、上位から「医薬品供給情報まとめサイト(アスヤク、DSJP等)」の44.1%(124人/281人)、「卸MSからの直接連絡」の43.4%(122人/281人)――となった。不安定供給問題を抱える製薬企業が多すぎることから、包括的かつタイムリーに情報が把握できるまとめサイトやMSの存在感が際立っているといえそうだ。

3位は「卸のオンライン発注システムのお知らせ」(32.4%)、4位は「X(旧Twitter)などのSNS」(19.2%)で、5位に「製薬メーカー公式サイト、メールマガジンによるお知らせ」(12.8%)だった。

◎MRから直接連絡は5.3%にとどまる 「肝心な時に情報が入ってこない」

また、「製薬メーカーMRからの直接連絡」を最も頼りにしているとの薬剤師は5.3%にとどまった。「肝心な時に情報が入ってこないと感じる」や、訪問があっても「謝罪に来るばかりで、実質的な解決策(出荷日の目安など)を持ってこない」といった不満を持つ薬剤師が多いことも確認できた。

ヤクメドは、「定期的な受診・来局をしている患者さんに、『次回の来局時に違うメーカーのお薬に変更になるかもしれない』と事前にお知らせできるだけでも、患者さんの薬局への信頼を維持でき、患者さんを離さずに済む可能性が高まる。MSやMRには、とにかくタイムリーな情報提供が求められる」と話している。
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