弘前大・佐藤医師 リスパダールとジプレキサの耐糖能を比較
公開日時 2005/10/12 23:00
リスパダール(ヤンセンファーマ)とジプレキサ(日本イーライリリー)によ
る治療で、プロスペクティブに行った耐糖能比較試験の結果、同一患者でジプ
レキサ使用時の方がインスリン抵抗性を強めることが、10月12日の日本臨床精
神神経薬理学会で報告された。血糖値やインスリン分泌能には差がなかったと
いう。試験を実施した弘前大学医学部神経精神医学講座の佐藤靖医師は、ジプ
レキサを使用する場合は、頻回に耐糖能検査を行い、糖尿病発症を防ぐための
食事指導を含めた生活指導を要すると指摘した。
試験は、非定型抗精神病薬の耐糖能に対する影響を調べることを目的としたも
の。統合失調症患者の糖尿病罹患率は高く、糖尿病を合併する統合失調症の薬
物治療は臨床上重要な問題とされており、最新の知見として注目される。