ノバルティス・中外 閉経後乳がん治療薬フェマーラを新発売
公開日時 2006/05/10 23:00
ノバルティスファーマと中外製薬は5月11日、閉経後乳がん治療薬フェマーラ
を新発売した。同一製品名で共同販売する。ホルモン(エストロゲン)受容体
陽性の閉経後早期乳がん患者への手術後の再発防止のための補助療法、および
手術の実施が困難な進行・再発後乳がんに対する一次・二次治療が対象になる。
国内の乳がん罹患者は年間4万人で、その6~7割がホルモン感受性陽性であ
り、このうち閉経後の患者は約6割。既に発症している患者を含めた約12万人
(年間)が同剤のターゲットになるという。
フェマーラは、乳がん手術後5年間の標準的なタモキシフェン治療後の補助療
法としての有用性が大規模臨床試験で証明された唯一のアロマターゼ阻害薬。
タモキシフェンよりリンパ節転移陽性例での再発リスクを有意に減少させるな
ど、優れた効果を示す試験結果も出ている。
10日会見したノバルティスファーマ・オンコロジー事業部マーケティング部の
中野正剛副事業部長は、アロマターゼ阻害薬の国内市場規模は推定200億円で、
年率約30%拡大していると説明。2010年には300億円を超える市場に成長する
との見通しを示した。中医協資料によると、フェマーラの売上予想は初年度3.
2億円、発売8年後のピーク時に86.4億円。