05年度の「概算医療費」が過去最高の32兆4000億円に達していることが７月
26日、厚生労働省の調べでわかった。前年度に比べて9700億円増加（3.1％増）。
医療保険の制度別では、被用者保険が1100億円（1.2％）増の９兆4000億円だ
ったが、老人保健制度を含めた高齢者保険は7300億円（5.7％）増の13兆5000
億円に拡大した。

診療種類別にみると、「調剤」が前年度比8.7％増の4兆6000億円で、2.2％増
にとどまった医科と歯科を含めた「診療費」などと比べ突出した伸びとなった。
厚労省は増加要因について「医薬分業が進展したため」と説明している。

概算医療費とは、社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会が審査
した医療費（算定ベース）。全額自己負担や労災に関する医療費は含んでいな
いが、国内で使われた医療費（国民医療費）の98％を占めている。