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PPI製剤「重大な副作用」に「低マグネシウム血症」追記 キイトルーダ除くがん免疫療法薬の添文改訂も

公開日時 2026/07/15 04:50
タケキャブなどのプロトンポンプインヒビター(PPI)含有製剤10製品について、「重大な副作用」に「低マグネシウム血症」を追記する添付文書改訂が行われた。厚生労働省医薬局医薬安全対策課が7月14日、課長名で添付文書改訂を指示したことを受けたもの。このほかにペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)を除くがん免疫療法薬の抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、CTLA-4抗体について、「重大な副作用」に「血管炎」を追記することなども行われた。

これら以外では、インスリンアスパルト、グセルクマブ、ドキソルビシン塩酸塩(リポソーム製剤)、イキサゾミブクエン酸エステル、カルボプラチン、組換えRSウイルスワクチン、抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンーーの添付文書が改訂された。

添付文書の改訂指示があった医薬品は次の通り。

〈プロトンポンプインヒビター含有製剤(医療用)〉
▽①オメプラゾール(製品名:オメプラール錠、太陽ファルマ/オメプラゾン錠、田辺ファーマ 等)
オメプラゾールナトリウム(製品名:オメプラゾール注射用、日医工/オメプラゾール注射用、ニプロ/オメプラゾール注用、T’sファーマ)
ラベプラゾールナトリウム(製品名:パリエット錠、エーザイ 等)
ランソプラゾール(製品名:タケプロンOD錠、同カプセル、同静注用、T’sファーマ 等)
エソメプラゾールマグネシウム水和物(製品名:ネキシウムカプセル、同懸濁用顆粒分包、アストラゼネカ)
ボノプラザンフマル酸塩(製品名:タケキャブOD錠、同錠、武田薬品)
アスピリン・ランソプラゾール配合剤(製品名:タケルダ配合錠、T’sファーマ)
アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩配合剤(製品名:キャブピリン配合錠、武田薬品)
ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・クラリスロマイシン(製品名:ボノサップパック、武田薬品)
ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・メトロニダゾール(製品名:ボノピオンパック、武田薬品)

改訂概要:「重要な基本的注意」の項に「低マグネシウム血症」に関する注意喚起を追記する。「重大な副作用」の項に「低マグネシウム血症」を追記する。

改訂理由:低マグネシウム血症関連事象を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、プロトンポンプインヒビター含有製剤と低マグネシウム血症との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

低マグネシウム血症関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、③で2例、④で5例、⑤で5例、⑥で8例、死亡いずれも0例。また、PPI単剤で因果関係が否定できない症例が複数確認できるため、⑦~⑩のパック剤及び配合剤についての集積状況は未確認。

インスリン アスパルト(製品名:フィアスプ注、ノボ ノルディスク ファーマ)

改訂概要:「重要な基本的注意」の項に37℃超の高温下でのポータブルインスリン用輸液ポンプの閉塞に関する注意事項を追記する。

改訂理由:高温下でポータブルインスリン用輸液ポンプを用いて本剤を投与したところ、本剤のゲル化によりポンプの内部に閉塞が生じ、本剤が適切に投与されなかったことが原因と考えられる重篤な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが報告されたため、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。関連記事はこちら

グセルクマブ(遺伝子組換え)(製品名:トレムフィア皮下注、同点滴静注、ヤンセンファーマ)

改訂概要:「重要な基本的注意」の項に自己免疫性肝炎等の肝機能障害に関する注意を追記する。「重大な副作用」の項に「肝機能障害」を追記する。

改訂理由:肝機能障害関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と自己免疫性肝炎等の肝機能障害との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

肝機能障害症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例3例、死亡0例。

ドキソルビシン塩酸塩(製品名:ドキシル注、バクスター・ジャパン)

改訂概要:「重要な基本的注意」の項に「腎臓限局型血栓性微小血管症」に関する注意を追記する。「重大な副作用」の項に「腎臓限局型血栓性微小血管症」を追記する。

改訂理由:腎臓限局型血栓性微小血管症関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と腎臓限局型血栓性微小血管症との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

腎臓限局型血栓性微小血管症関連症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、国内1例、海外3例。因果関係が否定できない死亡は国内外とも0例。

〈抗PD-1、抗PD-L1及び抗CTLA-4抗体薬(ペムブロリズマブ除く)〉
▽①ニボルマブ(遺伝子組換え)(製品名:オプジーボ点滴静注、小野薬品)
セミプリマブ(遺伝子組換え)(製品名:リブタヨ点滴静注、リジェネロン・ジャパン)
チスレリスマブ(遺伝子組換え)(製品名:テビムブラ点滴静注、ビーワン・メディシンズ)
アベルマブ(遺伝子組換え)(製品名:バベンチオ点滴静注、メルクバイオファーマ)
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)(製品名:テセントリク点滴静注、中外製薬)
デュルバルマブ(遺伝子組換え)(イミフィンジ点滴静注、アストラゼネカ)
レチファンリマブ(遺伝子組換え)(製品名:ジニイズ点滴静注、インサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン)
イピリムマブ(遺伝子組換え)(製品名:ヤーボイ点滴静注液、ブリストル マイヤーズ スクイブ)
トレメリムマブ(遺伝子組換え)(製品名:イジュド点滴静注、アストラゼネカ)

改訂概要:「重大な副作用」の項に「血管炎」を追記する。

改訂理由:血管炎関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、血管炎と抗PD-1、抗PD-L1及び抗CTLA-4抗体薬との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

血管炎関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、①で6例、④で1例、⑤で6例、⑥で3例、⑧で2例、⑨で1例――。死亡0例。

ニボルマブ(遺伝子組換え)(製品名:オプジーボ点滴静注、小野薬品)

改訂概要:「重大な副作用」の項に「血栓性微小血管症」を追記する。

改訂理由:血栓性微小血管症関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と血栓性微小血管症との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

血栓性微小血管症関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は4例。因果関係が否定できない死亡は0例。

イキサゾミブクエン酸エステル(製品名:ニンラーロカプセル、武田薬品)

改訂概要:「重大な副作用」の項に「血栓性微小血管症」を追記する。

改訂理由:血栓性微小血管症関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と血栓性微小血管症との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

血栓性微小血管症関連症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、国内0例、海外4例。因果関係が否定できない死亡は0例。

カルボプラチン(製品名:パラプラチン注射液、チェプラファーム 等)

改訂概要:「重大な副作用」の項に「抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)」を追記する。

改訂理由:抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は5例。死亡0例。

▽①組換えRSウイルスワクチン(製品名:アブリスボ筋注用、ファイザー)
組換えRSウイルスワクチン(製品名:アレックスビー筋注用、グラクソ・スミスクライン)

改訂概要:「重大な副反応」の項に「ギラン・バレー症候群」を追記する。

改訂理由:ギラン・バレー症候群症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本ワクチンとギラン・バレー症候群との因果関係が否定できない症例が報告されたこと、また本ワクチンの市販後観察研究及び複数の疫学研究において、ギラン・バレー症候群の発症リスク上昇が示唆されていることも踏まえ、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

ギラン・バレー症候群症例の集積状況:国内0例。医薬品と事象との因果関係が否定できない海外症例は、①②とも各1例。因果関係が否定できない死亡は0例。

抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン(製品名:サイモグロブリン点滴静注用、サノフィ)

改訂概要:「重大な副作用」の項に「血栓性微小血管症」を追記する。

改訂理由:血栓性微小血管症関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と血栓性微小血管症との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

血栓性微小血管症関連症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、国内0例、海外3例。因果関係が否定できない死亡は0例。
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