日本ケミファ 後発品事業を強化 販売品目「150品目以上」めざす
公開日時 2006/07/26 23:00
日本ケミファは後発品事業を強化する。今後3~5年をめどに後発品の販売品
目を100品目から150品目以上に拡大する。インド・ランバクシー社の国内向け
製品も開発・供給支援体制を強化。年間1~2品目から3~5品目を供給でき
る体制を構築する。山口一城社長が7月25日の記者会見で明らかにした。
新規の追補収載品目数は後発品大手に比べ見劣りするため、既存品目の品揃え
にも取り組む方針だ。さらに、主要な広域卸との販売協力を強化する一方、今
年4月の新処方せん様式で後発品処方が増加しているチェーン調剤薬局との連
携も深める。クラフトや日本調剤をはじめ、売上上位160社(約4500店)との
取引拡大をめざす。具体的な数字を打ち出していないが、MR体制も現在の270
人から増員する方向。
日本ケミファの後発品事業は、政府が後発品促進策を本格的に打ち出す2年前
の00年からスタートした。02年度には43億8000万円だったが、06年度はその2
倍以上となる88億3000万円に膨らむ見込みだ。山口社長は、政府の後発品促進
策が追い風となり、今後3~4年間で後発品市場(数量ベース)が2倍以上に
拡大すると予測。製品開発から供給・販売体制をトータルで強化して、「後発
品事業のリーディングカンパニー」に挑戦する考え。現在策定中の第二次中期
経営計画は1年前倒した07年4月にスタートする方針で、06年度はその事業基
盤を確立する期間と位置づけた。
もう一つの経営の柱である痛風治療薬「ウラリット」の拡大戦略も進める。10
月には鳥居薬品との並売契約が終了して単独販売に切り替わるため、06年度下
期は3億円の増収となる見込み。また、厚生労働省がメタボリックシンドロー
ム対策の一環で08年には40歳以上の健康診断に「尿酸値」検査を加えるため、
高尿酸血症患者の掘り起しが可能としている。ウラリットの05年度売上高は30
億1000万円、06年度には34億8000万円を見込む。エビデンスの集積も進めてお
り、今後の売上拡大が期待できるという。