日調 久留米三井薬剤師会のFAX分業を批判
公開日時 2007/02/12 23:00
大手調剤薬局チェーンの日本調剤は2月9日、福岡県の久留米大学病院が4月
から踏み切る全面分業で、久留米三井薬剤師会が院内にFAXコーナーを設置し
たことに関して、同薬剤師会と日本薬剤師会に対し、2日付で内容証明郵便を
送付したと発表した。
同薬剤師会が運営する院内の「FAXコーナー」に、院内で発行された処方せん
が患者を介することなく直接届き、患者は会計時に引換え券をもらい、FAXコ
ーナーで受け取る仕組み。そこから各薬局に処方せんを送信する場合、送信料
として1枚につき200円を各薬局から徴収する。
日調は一民間団体が運営するFAXコーナーへ個人情報も含む処方せんが強制的
に通過する仕組みを問題視。患者誘導につながる可能性もあり、分業の本質に
かかわるとの考えを示した。
久留米大病院は1日1000枚以上の処方せんを発行しており、同薬剤師会は年間
6000万円を得る計算になるという。
日調は、両薬剤師会に対して5日間の回答期限を設けているといい、返答によ
っては厚生労働省や公正取引委員会への報告や、法的手段を取ることも辞さな
い構えだ。