厚労省 新型インフルエンザ対策でGL策定、タミフルの扱いに変更なし
公開日時 2007/03/26 23:00
厚生労働省の新型インフルエンザ専門家会議(座長:岡部信彦・国立感染症研
究所情報センター長)は3月26日、「新型インフルエンザ対策ガイドライン
(GL)」を策定した。備蓄を進めているタミフルの扱いについて、委員の間で
は高病原性のH5N1型による死亡率が高いことからも「現時点では変更しない」
(岡部座長)との認識で一致。10代の患者への使用制限について「科学的根拠
があいまい。データをきちんと出してほしい」と厚労省側に注文をつけた。
GLは、WHOがパンデミックが起こる前からピークに達するまでを6段階に分類
した中の「フェーズ4(小さな集団でヒト―ヒト感染があるが限定された拡散
で、ウイルスがヒトに対して十分に適合していない状態)以降」が対象。抗イ
ンフルエンザ薬に関しては、タミフルを「予防投与」「通常インフルエンザ治
療」「拡大感染時」に分類。予防投与は「医療従事者でワクチン未接種の者が
十分な防御なく暴露した場合」。拡大感染時は「48時間以内の服用開始が原則」
とし、「重症入院患者を優先させる」とした。リレンザは「流行しているウイ
ルスがタミフル耐性で、リレンザに感受性を示す場合」とした。