武田薬品 米アクトス大幅増で営業利益12.1%増、通期予想引き上げ
公開日時 2007/11/05 23:00
武田薬品工業は11月5日、08年3月期中間決算を発表した。米国で競合品の安
全性に関する論文が発表されたこともあり、インスリン抵抗性改
善剤アクトスが大幅に増加し9期連続の増収。フェーズ3段階にある3つの大
型候補のうち、TAK-475(高コレステロール血症治療薬)がFDAから高用量試験
の中止を推奨されたことを受け、長谷川閑史社長は「ピーク時売上が激減する」
と述べ、低用量の開発について「はっきりした見通しはたっていない」とした。
もうひとつの大型候補であるSYR-322(DPP-4阻害薬)については「できればDP
P-4阻害薬として2番手で出したい(1番手はメルクのジャヌビア)。可能性
が全くないわけではない」と語った。日米に比べ遅れている欧州でのプレゼン
ス向上について「自前成長と買収を並行して追求しているが、望んでいる相手
が見つからず、買収は容易ではない」との認識を示した。
〔連結業績(前年同期比)〕
売上高 7084億6800万円(10.3%増)1兆4000億円(1兆3900億円)
営業利益 2649億500万円(12.1%増)4850億円(4700億円)
経常利益 3336億9600万円(11.6%増)6050億円(5850億円)
純利益 2180億1100万円(37.0%増) 3950億円(3800億円)
〔国内中間売上(前年同期比%)、億円〕
ブロプレス 686(8.5)
リュープリン333(3.5)
タケプロン 315(11.2)
ベイスン 271(-4.4)
アクトス 201(25.6)
ベネット 89(5.7)
エンブレル 85(66.7)
アイソボリン67(-3.5)
セルタッチ 65(-1.7)
グロベニン 43(1.0)
パンスポリン43(-24.9)
リウマトレックス38(8.3)
混合ワクチン35(107.0)
ダーゼン 35(-6.9)
ファーストシン32(-8.2)
〔米国売上(前年同期比%)、百万ドル〕
アクトス 274(23.8)
アミティーザ 90(約7倍)
ロゼレム 57(約2倍)
〔国際戦略品連結売上(前年同期比%)、億円〕
ピオグリタゾン 2071(28.6)
カンデサルタン 1128(12.2)
ランソプラゾール776(1.3)
リュープロレリン645(3.3)