中医協は12月12日の総会で中外製薬のタルセバなど９成分16品目の薬価収載（12
月14日予定）を決めた。同剤は切除不能な再発・進行性で、がん化学療法施行後
に増悪した非小細胞肺がんが適応。海外の第３相試験でプラセボに対し全生存期
間を有意に延長したことから、有用性加算２（５％）がついた。比較薬はアスト
ラゼネカのイレッサ。１日薬価は１万513円で、初年度４億円（予測投与患者数1
000人）、10年後のピーク時は156億円（１万1000人）を見込む。

また、キリンファーマの二次性副甲状腺機能亢進症治療薬レグパラに有用性加算
１（25％）、バイエル薬品の造影剤EOB・プリモビストに有用性加算２（５％）
がついた。

レグパラは、臨床上有用な新規作用機序であるカルシウム受容体活性化作用があ
り、既存薬を投与できない血中カルシウム濃度が高値の患者でも投与できるとし
て有用性加算がついた。比較薬は中外のオキサロール。1日薬価は1664.7円。初
年度1億8000万円（2000人）、10年後のピーク時に87億3000万円（２万4900人）
を見込む。

ヤンセンファーマの注意欠陥／多動性障害治療薬コンサータは類似薬がないため
原価計算方式で算定。18mg１錠336.6円、27mg１錠373円となった。初年度は３億
円（1万3300人）で、６年後のピーク時は33億3000万円（２万4700人）を見込む。
ノバルティスファーマのリタリンと同一成分だが、類似薬は79年以降に発売とな
った薬剤を類似薬の対象とするため、58年に発売された同剤は外れるとした。

そのほか、東レ／科研製薬の肺動脈性肺高血圧症治療薬ケアロードLA／ベラサス
LA、持田製薬の子宮内膜症治療薬ディナゲスト、シェリング・プラウの抗アレル
ギー薬クラリチンドライシロップ、ノボノルディスクファーマのインスリン製剤
レベミル、グラクソ・スミスクラインの抗悪性腫瘍剤アラノンジーが収載された。