薬食審・第一部会 抗リウマチ薬ヒュミラなどが通過
公開日時 2008/02/24 23:00
厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は2月22日、アボットジャパンが申請し
た抗リウマチ薬ヒュミラ(一般名:アダリムマブ遺伝子組換え)やアンジェス
MGのムコ多糖症治療薬ナグラザイム(ガルスルファーゼ遺伝子組換え)などの
承認を了承した。3月に開催される薬事分科会を経て、正式承認される見通し。
ヒュミラはレミケード、エンブレルに続く3番目のTNF-α阻害薬。国内では
初めてのヒトモノクローナル抗体で、他剤よりも親和性が高いのが特徴。既存
治療で効果が不十分な関節リウマチを効能効果とする。国内ではアボットジャ
パンが承認を取得し、エーザイが販売する。05年12月に承認申請していた。
ナグラザイムは、アンジェスMGが申請していた小児ムコ多糖症6型治療薬。厚
労省の未承認薬使用問題検討会で早期に開発すべき品目として挙げられ、その
後アンジェスMGが開発を開始、昨年8月に申請していた。希少疾病用医薬品で、
国内の患者数は6人。うち3人は骨髄移植などで治療中のため3人を対象に臨
床試験を実施した。ムコ多糖症については、すでに1型治療薬アウドラザイム
と2型治療薬エラプレースが承認されており、ナグラザイムの承認で現在国内
で確認されているムコ多糖症はカバーできるとしている。
シェリング・プラウの低血糖症治療薬アログリセム(ジアゾキシド)は、先天
的なインスリンの過剰分泌で低血糖を起こす高インスリン血性低血糖症を効能
効果としている。患者数は200~250人で新規患者は年間25~35人。05年4月の
未承認薬使用問題検討会議でも早期に開発すべきとされ、シェリング・プラウ
が名乗りを上げた。インスリンの分泌を抑制するこれまでにない薬理作用であ
るため、薬事分科会で改めて審議することとなった。
そのほか、ノーベルファーマの子宮内膜症を伴う月経困難症治療薬「ルナベル」
(ノルエチステロン、エチニルエストラジオール)や、大日本住友製薬と塩野
義製薬の6番目となるARB剤「アバプロ/イルベタン」(イルベサルタン)も
通過した。