武田薬品 米ミレニアムを88億ドルで買収
公開日時 2008/04/10 23:00
武田薬品工業は4月10日、米ミレニアム社を88億ドルで買収すると発表した。
1株あたり25.0ドルで買い付ける(4月9日のミレニアム終値は16.35ドル)。
これにより武田はがん領域での世界トップ3企業に挑戦するとしている。
ミレニアムの代表製品は多発性骨髄腫治療薬/プロテアソーム阻害剤ベルケイ
ド(米国でJ&Jグループのオーソ・バイオテックとコ・プロ、ミレニアムのMR
数は140人強)。07年のベルケイドの米国売上は前年比20%増の2億6520万ド
ルで、08年は3億2000万~3億4500万ドルを見込む。また、開発パイプライン
にはIBD(炎症性腸疾患)やプロテインホメオスタシスオンコロージープログ
ラムなどがある。
IBDプログラムでは、抗α4β7抗体MLN0002(潰瘍性大腸炎・クローン病)が08
年末/09年初頭にフェーズ3入りする計画。同オンコロージープログラムでは、
MLN4924(inhibitor of the Nedd 8 Activating Enzyme、進行がん)が08年上
半期にフェーズ1入りする予定のほか、プロテアソーム阻害剤の第2世代MLN2
238(多発性骨髄腫・濾胞性非ホジキンリンパ腫・固形がん)は09年初頭にフ
ェーズ1開始を期待。
ミレニアムの07年業績は売上高が前年比8.4%増の5億2753万ドル、純利益149
1万ドル(前年は4395万ドルの赤字)。