鳥居内科クリニック院長 過敏性腸症候群の下痢症にロペミンを推奨
公開日時 2008/05/18 23:00
鳥居内科クリニックの鳥居明院長は、ヤンセンファーマが5月15日に開いたメ
ディアセミナーで講演。下痢性の過敏性腸症候群(IBS)患者に対する調査結
果にもとづき、下痢症状に対する患者の苦痛を除くために即効性の高いロペミ
ンの処方を推奨した。
鳥居氏は今年3月に実施したIBS患者300人を対象としたアンケート調査の結果
を報告。治療中に通院を止めたことのある患者は4割にのぼり、そのうちの6
割は、効果のある治療を受けられず、不満を持っていると解説した。また、患
者は下痢症状に対して苦痛を感じており、即効性のある薬剤を希望しているこ
とから、「初期に効果の発現の速いロペミンを投与し下痢を止めることで、治
療に対する満足度の向上や患者のQOLを上げることが重要である」と強調した。
一方、下痢止めの薬剤として用いられているストッパーなどの市販薬について
は、「IBS以外の病原性大腸菌やブドウ球菌、ノロウイルスなどに感染した下
痢の場合は、病原菌が体内から排出されないため、服用には注意が必要。服用
後、症状が改善されなければ医療機関に受診したほうがよい」と警鐘を鳴らし
た。