庄田第一三共社長 「第一三共自ら後発品事業を行うことはない」
公開日時 2008/06/12 23:00
第一三共の庄田隆社長は6月12日、ランバクシー社買収に関する説明会で「特
許製品と満了製品では全くビジネスが異なる。第一三共自ら後発品事業を行う
ことはない」と述べ、マネジメントを切り分ける必要性を強調した。
ランバクシーのマルビンダー・モハン・シンCEOが、後発品事業での日本ケミ
ファとの提携関係を尊重する姿勢を示した上で、「日本の後発品市場には非常
に大きなチャンスがある。リーダーシップを握る」と飛躍に意欲を見せたのに
対し、庄田社長は間接的に貢献していく考えを示したもの。
庄田社長は今回の大型買収に至った背景として▽グローバル企業を標榜しなが
ら、全世界の患者に必要な薬剤を提供するには至っていない▽欧米メガファー
マの状況を見ても、ハイリスク/ハイリターンの事業のみでは永続的成長は困
難▽ランバクシーの感染症、マラリア、エイズ治療薬など高い研究開発力―を
指摘。
その上で、永続的な成長とグローバルリーチの拡大を可能とする複眼経営(
「先進国市場+新興国市場」「イノベーティブ+ロングセラー」)のビジネス
モデルを実現でき、かつインド最大の製薬企業であることが買収の決め手にな
ったことを強調した。