中医協総会は１月14日、ノボノルディスクファーマの血液凝固第７因子製剤
「注射用ノボセブン1.2mg」「同4.8mg」について、不採算品再算定のよる薬価
改定を了承した。２月１日付で1.2mgは８万1197円から11万6501円、4.8mgは30
万1858円から43万3103円にそれぞれ薬価を引き上げる。06年度薬価制度改革で
実施されたルールで、同剤が初の適用。

製造工程でウシ由来成分が使用されていることから、03年からBSE対策のため
原材料の管理の厳格化が行われているという。これまでのコスト増加分につい
ては企業努力で吸収してきたが、他国に比べ日本への出荷価格が低く不採算だ
った。現行の薬価では近く供給を止めると企業から話があったという。関係学
会からほかに代替する薬剤がない医療上必須の医薬品であり供給継続を求める
強い要望が寄せられたため、改定の対象となった。同剤は血液凝固第８因子や
第９因子に対して抗体が生じた血友病患者の出血抑制に使用されている。投与
患者数は、先天性血友病患者118人と後天性血友病患者49人。

不採算品目に該当する収載品のなかで、安全上の必要性により製造方法の変更
を行った結果、不採算になった薬剤で緊急性のある品目については、薬価改定
に限らず改定することができることとしている。