第一三共 プラスグレルがFDA諮問委から承認勧告
公開日時 2009/02/04 23:00
第一三共は2月4日、米国承認申請中の抗血小板薬プラスグレルが3日のFDA
の心・腎疾患諮問委員会で審議され、満場一致で承認勧告となったことを明ら
かにした。通常では2ヵ月以内にFDAの判断が示されるが、審査の遅延が続く
中では不透明で、同社のリリースでもFDAの判断の際に今回の勧告は考慮され
るとしつつも「FDAの判断は諮問委員会の勧告に拘束されるものではない」と
付記し、慎重に動向を見守る姿勢でいる。
同剤は07年12月に経皮的冠動脈形成術(PCI)を受けている急性冠症候群(ACS)
患者の治療薬として承認申請された。08年6月が審査終了予定となっていたが、
FDAは3ヵ月の延長を通知。しかし同年9月になっても審査が終了せず、諮問
委での審議となっていた。治験では標準薬のクロピトグレルと比較し、心血管
死や非致死性の心臓発作などの相対リスクが19%減少した一方で、死亡例もあ
る重度出血のリスクの高まりも懸念されたが、今回の諮問委の決定について同
社は「プラスグレルの有効性と安全性を支持したもの」だとしている。欧州医
薬品審査庁(EMEA)の医薬品委員会(CHMP)は08年12月に承認勧告、日本はフ
ェーズ2にある。