エーザイ 日東電工とのアリセプト貼付剤共同開発契約を解消
公開日時 2009/02/26 23:00
エーザイは2月26日、アルツハイマー型認知症治療薬アリセプトの貼付剤の開
発に関し、パートナーであった日東電工との共同開発契約を解消することで合
意したと発表した。同日、貼付剤技術を持つ帝國製薬と契約したことも発表し、
今後は米国では帝國の現地法人が開発し、エーザイが独占販売することになっ
た。同剤は09年度中にも米国で申請する。
アリセプトはエーザイの業績を支える主力品だが、最も売上高の多い米国で10
年11月に特許が切れる。貼付剤を投入できれば、貼付剤についてはジェネリッ
クの参入が防げる可能性がある。日東電工とは06年5月の契約に基づき、同社
の貼付剤技術を活かした形で共同開発を進めてきた。
今回の共同開発契約の解消は「共同開発に着手してから数年が経過して、今後
の開発の方向性を両社で再検討した結果」だとし、それ以上の理由は明かして
いない。「技術的な問題ではない」としている。
次のパートナーとなった帝國製薬は米国で開発、販売はエーザイが行う。日本
を除く他の地域ではエーザイが独占開発・販売権を持つが、日本については
「研究開発・販売にかかる独占的ライセンス契約の選択権」を確保したのみで、
エーザイが契約を締結するかは今後検討することになっているという。この契
約に伴う金銭的なやり取りや、日東電工との開発成果の扱いについては開示し
ていない。