メルクセローノ アービタックス/FOLFIRIでKRAS野生型に有意に奏功
公開日時 2009/04/09 23:00
メルクセローノはKRAS野生型の転移性大腸がん(結腸・直腸がん、mCRC)患者
に対し、抗がん剤アービタックス(一般名:セツキシマブ)と標準化学療法で
あるFOLFIRI療法(アイソボリン+イリノテカン+5-FU)を併用することで、F
OLFIRI単独の場合と比較して有効性の向上が確認されたと発表した。同社が行
ったフェーズ3(CRYSTAL試験)の結果で、4月2日付のニューイングランド
ジャーナルオブメディシン(NEJM)に掲載された。
CRYSTAL試験は、mCRC患者1198例を対象に、ファーストライン治療としてFOLFI
RI単独群とアービタックスとの併用群とを比較したもの。そのうち約6割がKR
AS野生型のmCRC患者。これらの患者にアービタックスとFOLFIRIを併用して投
与すると、奏功率は59%(p=0.0025)と単独群の43%に比べ有意に高く、進
行リスクも単独群と比べて32%低下した(ハザード比=0.68、p=0.017)。