製薬協・禰宜氏 未承認薬問題で市販後コストは「大きな課題」
公開日時 2009/06/15 23:00
6月15日にスタートした未承認等開発支援センターの設立に向け検討してきた
日本製薬工業協会の禰宜寛治プロジェクトリーダーは同日、本誌取材に「セン
ターは未承認薬、未承認適応の問題を効率的に解決するために検討してきたも
の」とし、患者・国民に目に見える形で成果を出す枠組みであること強調した。
一方、未承認薬の承認を取得した企業が担う市販後調査などのコストをどうカ
バーするかは課題だとした。
支援センターは開発費用の一部を支援するが、市販後コストまでは「手当てす
ることまでは考えていない」と述べた。また、日本製薬団体連合会が、未承認
薬が承認された場合に適用する薬価算定ルールとして提案する「ドラッグ・ラ
グ対策加算」も「(市販後コストをどこまで)クリアに補填できるか。全例調
査も求められるかもしれない。そこをどうしていくかは大きな検討課題」とし
た。
未承認薬使用問題検討会議で対応が必要とされた成分のうち、2月現在で、治
験未着手の14成分のうち3成分が治験実施企業を募集中、3成分が治験実施企
業調整中、8成分は企業が治験計画を検討中となっている。支援策の具体化は
「これから」としたが、「何らかの形で成果を出さないと信用してもらえない」
と話した。