日本新薬 自社創製の肺高血圧症治療薬 米欧でフェーズ3へ
公開日時 2009/07/21 04:30
日本新薬は7月17日、スイスのアクテリオン社に海外の開発・販売権を許諾している肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬「NS-304」について、年末までに米欧でフェーズ3を始めることになったと発表した。同剤は欧州で実施した前期フェーズ2で良好な結果が得られた。これを受けEMEA、FDAとフェーズ3実施の協議をしており、速やかに試験デザインを固める計画だ。
同剤は、日本新薬が創製した新規の経口非プロスタノイドPGI2受容体アゴニストで、ファースト・イン・クラスの可能性があるという。
一方、日本では日本新薬とアクテリオン社が共同開発しており、年末にもフェーズ2を開始する計画。日本新薬が国内販売権を持つED治療薬シアリスは現在、導出元の日本イーライリリーがPAHの適応追加を申請している。順調に審査が進めば、10年前半にもPAHの適応追加が認められる見込み。日本新薬はシアリスで国内PAH市場に参入した上で、自社品の「NS-304」を投入したい考えだ。