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米FDA  2剤目のDPP-4阻害薬・サクサグリプチンを承認

公開日時 2009/08/04 04:00

米FDAは7月31日、DPP-4阻害薬のOnglyza(一般名=サクサグリプチン)を承認した。同剤は、1日1回投与の経口2型糖尿病治療薬で、米ブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)と英アストラゼネカが共同開発したもの。高血糖で、食事や運動を行っている患者に対して投与することが想定されている。米国で、DPP-4阻害薬が承認されるのは、米メルクのJanuvia(一般名=シタグリプチン)」に続く2剤目。

同剤は、8つの臨床試験結果に基づき、2008年6月に申請された。一方で、2型糖尿病治療薬が心血管イベントを増加させることが懸念され始め、08年12月に、米FDAは「新糖尿病治療薬の心血管系リスク評価についてのガイダンス」を公示・施行した。同剤につてもこの点について検討がなされたが、「同剤と心血管イベントとの関連性はない」と判断されたことから、承認に至った。▽単剤▽メトホルミンとの併用▽スルホニル尿素(SU)薬との併用▽チアゾリジンとの併用――で用いることが可能になる。



同剤と心血管イベント増加リスクとの関係をみた試験は、今年の6月に米国で開かれた第69回米国糖尿病学会(ADA)年次学術総会で結果が報告されている。それによると、試験の対象は、フェーズ2b試験、フェーズ3試験に組み込まれた患者4607人(サクサグリプチン投与群:3356人、コントロール群:1251人)で、2.5年間の追跡調査した。その結果、主要血管イベント(MACE)の発生は、サクサグリプチン投与群で0.7%(23人)だったのに対し、コントロール群で1.4%(18人)で、むしろサクサグリプチン投与群でイベント発現率が少ないことが示されている。

 
ただし、FDAは、これらの試験が心血管イベントのリスクが低い患者を対象に行われていたことから、心血管イベントのハイリスク群を対象にした市販後調査を求めている。

同剤は米BMSが製造。BMSと英アストラゼネカで共同販売する。日本では、2006年12月にBMSと大塚製薬がライセンスを締結。大塚製薬が独占的開発・販売権を取得している。現在、2型糖尿病患者280症例を目標症例数として、臨床第2相試験(P2)を実施中。

(The Pink  Sheet 8月3日号より)   FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから

 

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