卸大手4社4-9月 インフル流行で各社増収も営利率は依然1%未満
公開日時 2009/11/09 04:00
医薬品卸大手4社の10年3月期第2四半期(4-9月)決算が11月6日に出揃った。新型インフルエンザの流行による関連製品や生活習慣病関連製品の需要増でメディパルホールディングス(メディパルHD)、アルフレッサホールディングス(アルフレッサHD)、スズケン、東邦ホールディングス(東邦HD)の各社は軒並み増収となった。
東邦HDが突出した伸び率となったは、製品への需要増に加え、傘下の東邦薬品からグループのアスカム、オムエルへの商品供給を4月から開始したことや独自の顧客支援システムを柱とした提案型営業への評価を理由に挙げている。
営業利益は価格下落の歯止め、販管費の抑制に取り組んだことで、4社とも当初予想を大幅に上回ったが、営業利益率は依然1%未満。各社医薬品卸事業に限ると0.5%を下回り、厳しい経営状況は続く。
4社は事前に決算発表前に業績予想を上方修正し、落ち着きを見せた価格動向の結果が反映されているものの、通期業績予想はスズケンを除いて据え置き。来年4月に予定される薬価改定の基礎となる薬価調査や薬価制度改革が不透明なためで、その結果によってメーカーの仕切価対応が変わってくることから慎重に推移を見極める姿勢。予想される薬価調査の乖離率は7~8%程度との見方が卸側から出ている。
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10年3月期第2四半期決算(連結 単位:百万円、前期比%) |
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売上高 |
営業利益 |
営業利益率 |
通期予想売上高 |
通期予想営業利益 |
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メディパルHD |
1,270,542 |
3.1 |
9,250 |
-13.5 |
0.73 |
2,551,000 |
3.5 |
20,000 |
48.6 |
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アルフレッサHD |
1,013,753 |
7.0 |
5,263 |
-28.8 |
0.52 |
2,005,000 |
3.6 |
12,000 |
36.6 |
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スズケン |
849,902 |
6.8 |
5,735 |
-11.3 |
0.67 |
1,737,400 |
5.9 |
11,500 |
-21.7 |
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東邦HD |
476,564 |
16.4 |
2,916 |
-33.3 |
0.61 |
970,000 |
15.6 |
6,000 |
98.5 |
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