ジェンザイム買収企業にGSK、J&Jも浮上?
公開日時 2010/08/03 04:00
ジェンザイムの買収企業として、サノフィ・アベンティスに次いで、グラクソ・スミスクライン(GSK)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の名前も挙がっている。
米紙「Wall Street Journal」は、7月26日付で、英GSKのターゲットがジェンザイムである可能性を報じた。仏紙「La Tribune」との会見で英グラクソ・スミスクラインのAndrew WittyCEOが「小規模の買収先」を探していると発言したことや、同社が今年2月に希少疾病薬部門を社内に設置したことからだ。
一方で、米国アナリストの間ではJ&Jが関心をもっていると見る向きもある。しかし、J&Jは子会社マクニール・ヘルスケアが抗炎症剤の製造工程の欠陥による回収問題が未解決で、現在、同じ製造工程上の問題を抱えるジェンザイムを買収することはあり得ないとの見方もある。
米紙「Wall Street Journal」は、7月29日付でサノフィ・アベンティスは正式な買収オファーの準備中と報じている。オファー文書では敵対的買収の場合、1株当たり70ドルを検討しているという。しかし、ジェンザイムが快く買収を受け入れるには1株当たり75ドルは必要としている。1株当たり70ドルだと総額187億ドルに達する。
サノフィ・アベンティスのChris ViehbacherCEOは、7月29日、ロイター通信に対して、「買収についてのプレッシャーはない」と買収は差し迫っていないとの立場を示し、買収の際には適正な金額での買収を「整然と行う」とし、上限200億ドルで行う考えも示した。中規模買収となる形だが、大規模買収も視野にいれていることも付け加えた。さらに同氏は「われわれは楽観的であり、資金力がある」と自信をみせている。