GSK 抗IL-5抗体・デペモキマブを国内承認申請 重症喘息・鼻茸伴う慢性副鼻腔炎の適応で
公開日時 2025/02/04 04:46
グラクソ・スミスクライン(GSK)は1月28日、抗IL-5モノクローナル抗体・デペモキマブについて、2つの適応について製造販売承認申請を行ったと発表した。申請した適応は、「気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)」と「鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)」。同社によると、承認されれば、同適応について6か月(26週)に1回投与となる初の長時間作用型の初めての生物学的製剤となる可能性があるという。
申請は、いずれも国際共同第3相臨床試験として実施された、重症喘息患者を対象とした「SWIFT-1」、「SWIFT-2」、鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎を対象とした「ANCHOR-1」、「ANCHOR-2」の結果に基づく。
「SWIFT-1」、「SWIFT-2」では、血中好酸球数を特徴とする2型炎症を伴う重症喘息の成人・青年の患者を対象に、中~高用量の吸入コルチコステロイドによる標準治療と1種類以上の長期管理薬に加えて、同剤を補助療法として投与した場合の有効性・安全性を検証した。主要評価項目に据えた「統計学的に有意かつ臨床的に意義のある52週間の増悪の減少」をプラセボ群に比べて有意に減少させたという。
「ANCHOR-1」、「ANCHOR-2」では、鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎の成人患者を対象に、追加療法としてのデペモキマブの有効性と安全性についてプラセボを対照群に据えて検証した。主要評価項目に据えた「52週時の内視鏡検査における鼻茸スコア合計のベースラインからの変化量」、「49週から52週時の鼻 閉の言語式評価スケール(VRS)症状スコアの平均値のベースラインからの変化量」について達成したとしている。
現在、同剤が承認されている国や地域はなく、欧州医薬品庁(EMA)と中国で承認申請が受理されている。