ジェンザイム株主 訴訟でサノフィによる買収を阻止
公開日時 2010/08/24 04:00
サノフィ・アベンティスによる米ジェンザイム買収の可能性をめぐり、ジェンザイムの株主が訴訟を提起、買収阻止に動き出した。米紙「ボストングローブ」が8月20日報じた。M&Aをめぐり、企業が公式な合意をしていない段階、また、何らの公式見解を明らかにしていない段階で、訴訟が提起されるのは異例。
同紙によると、ジェンザイム株主を代表して、Alan R・Kahn氏が、「ジェンザイムは株式評価額を安く見積もり、サノフィ・アベンティスに同社を売却するのは(株主に対する)信認義務違反だ」とし、マサチューセッツ州のミドルセクス上級裁判所に同社を提訴した。
Kahn氏らは、現在報じられている、一株当たり69ドル、総額184億ドルの売却金額に不満を持っていると見られる。米紙「ウォールストリートジャーナル」8月20日号は、
サノフィ・アベンティスは強硬な買収を避ける意向のため、交渉が長引くと見ている。サノフィ・アベンティス、ジェンザイムとも訴訟について、現段階では沈黙している。