沢井製薬 ダサチニブ錠「サワイ」、反訴損害賠償請求訴訟で勝訴
公開日時 2025/05/19 04:49
沢井製薬は5月16日、抗がん剤・スプリセルの後発品であるダサチニブ錠20mg/50mg「サワイ」に関連する反訴損害賠償請求訴訟で、15日付で勝訴判決を受けたと発表した。沢井製薬は「本件により、当社製品の製造販売の継続に何ら問題が生じることはない」とし、「今後も知的財産を尊重しつつ、患者さんならびに医療関係者の方々が安心して当社製品を使用いただけるよう、引き続き取り組んでいく」とコメントした。
先発品スプリセルの慢性骨髄性白血病の効能で「物質特許の特許期間が延長されていた」(沢井製薬ブランドコミュニケーション部)ことに対し、沢井製薬は2023年8月28日、この特許期間の延長が後発品のダサチニブ「サワイ」に及ばないことを確認することを目的とした消極的確認請求訴訟を提起した。これにブリストル マイヤーズ スクイブ ホールディングス アイルランド社が24年1月19日に反訴損害賠償請求訴訟を提起し、今回、東京地裁で沢井製薬勝訴の判決が言い渡された。
沢井製薬ブランドコミュニケーション部は本誌取材に、「原薬の形態が異なる、製剤設計が異なるなど当社製品(=ダサチニブ「サワイ」)はたくさんの工夫を行っている」とした上で、「当社製品が先発品と全く同じコピー品、又はごく一部を変更したものではないので、特許期間の延長の効力が当社製品には及ばないことを確認するため提起していた」と説明した。