FDA ナノテクで予算を要求
公開日時 2010/09/07 04:00
米食品医薬品局(FDA)科学委員会(SB)は、FDAが2011年度予算における科学近代化事業費2500万ドルのうちナノテクノロジー振興事業に730万ドルを要求する方針であることを明らかにした。
議会の承認が得られれば、ナノテク関連施設の更新、人材育成などに投資される。しかし、SBは、FDAの要求はナノテク分野でのFDAの存在を示すには十分でないとしている。
専門家は、諸外国政府はまだナノテク開発には遅れをとっているので、現在は、米国がリーダーシップをとることができる、いい機会と指摘している。FDAが、予算増により、ナノテクを活用した医薬品・医療機器などの上市前に同製品のリスクの予測を可能にするテストを実施できるようになることが期待されている。
すでにナノテクを応用した製品は、医療用医薬品以外の製品に多く、2009年8月までに消費者向け製品で1015種類を数える。605が健康・フィットネス関連、137が化粧品、139がパーソナルケアなど。
SBは、FDAはナノテクに対して遠大な計画を持っているが、それを行うべきリソースがないことを理解している。FDAのMargaret Hamburg長官は、1月に議会でナノテク分野での人材の必要性を証言した。一部議員の理解も深まり、2011年から2015年までナノテクの安全性プログラムに毎年2500万ドル予算を計上する法案が提出されたが、まだ委員会で保留のままだ。
(The Pink Sheet 8月23日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから