米・FDA ダビガトランを心房細動起因脳卒中予防の適応で承認
公開日時 2010/10/21 04:00
米FDA(食品医薬品局)は、10月19日、ベーリンガーインゲルハイムの直接トロンビン阻害剤・ダビガトラン エテキシラート(製品名:プラダキサ75㎎、150㎎カプセル)について、心房細動に起因する脳卒中予防の適応で承認した。
同剤は、すでに、人工股関節全置換術あるいは人工膝関節全置換術施行患者における静脈血栓症の一次予防の適応で、75カ国で承認されているが(9月20日現在)、今回の適応での承認は世界で初めて。
この適応の薬剤としてはワルファリンが知られているが、治療域が狭く、定期的な血中モニタリングが必要となる。これに対し、同剤は血中モニタリングが必要ないことが特徴とされる。
FDA医薬品評価研究センターのNorman Stockbridge心血管腎製品部長もこの点を評価しているとのコメントを発表した。
同剤には、他の抗凝固薬と同様、重篤な出血のリスクがあるため、その点に注意を促す、患者向けの「Medication Guide」が処方ごとに患者に配布される予定。
同剤は、ベーリンガーインゲルハイム・ファーマシューティカルズ(コネチカット州リッジフィールド)が製造する。なお、日本および欧州でも同適応で「申請中」(日本ベーリンガーインゲルハイム広報)という。