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【ASHリポート】ファクターXa阻害薬アピキサバン エノキサパリンに比べて高いVTE予防効果

公開日時 2010/12/21 06:00

ファクターXa阻害薬のアピキサバンは低分子ヘパリン製剤・エノキサパリンに比べ、関節置換術による静脈血栓塞栓症(VTE)の予防効果が高く、出血リスクを増加させない。オクラホマ大学ヘルスサイエンス・センターのGary E. Raskob氏が、アピキサバンの大規模臨床試験ADVANCE-2、ADVANCE-3のpooled analysisをもとに12月6日、第52回米国血液学会のオーラル・セッション「Antithrombotic Therapy: Changing Practice Through Clinical Trials - Antithrombotics and Reversing Agents」で報告した。


ADVANCE試験はアピキサバンの第3相二重盲検無作為化比較試験で、ADVANCE-2は膝関節置換術を受けた症例を対象にアピキサバン2.5mg1日2回投与1528例とエノキサパリン40mg1日1回投与1529例、ADVANCE-3は股関節置換術症例を対象にアピキサバン2.5mg1日2回投与2708例とエノキサパリン40mg1日1回投与2699例をそれぞれ比較したもの。


アピキサバン投与例では術後12~24時間後(中央値19時間)から投与を開始し、エノキサパリン投与例では術前12±3時間(中央値13時間)から投与を行い、術後に投与を中止した。
治療期間はADVANCE-2が12±2日、ADVANCE-3が35±3日、フォローアップ期間はADVANCE-2、ADVANCE-3ともに60±5日。


この2つの試験で有効性についてpooled analysisしたのは、アピキサバン群、エノキサパリン群ともに3394例。両群間で性別比、平均の年齢・体重・BMI、患者の出身地域分布、VTE既往率、クレアチニン・クリアランス50ml/minを超える患者の比率、使用麻酔薬の種別、手術理由、手術時間、入院期間といった患者背景に差はなかった。


VTEによる死亡、非致死的肺塞栓、深部静脈血栓症などを含めた主要なVTEの発現率はアピキサバン群0.7%、エノキサパリン群1.5%で、絶対リスク率差は-0.76(95%CI:-1.23~-0.30%)。


◎出血の発現率はアピキサバン群で低い傾向


大出血の発現率はアピキサバン群0.74%、エノキサパリン群0.77%、術創部の血腫、軽・中等度の吐血などを含めた総出血イベント発現率はアピキサバン群4.36%、エノキサパリン群4.94%で、絶対リスク率差は大出血-0.02%(95%CI:-0.03~0.35%)、総出血イベント-0.58(95%CI:-1.49~0.32%)とアピキサバン群で低い傾向が認められた。なお、総出血イベントのうち手術部位での出血はアピキサバン群3.23%、エノキサパリン群3.72%。


治療期間中の心血管イベントはアピキサバン群で心筋梗塞6例、脳卒中3例、エノキサパリン群で心筋梗塞、脳卒中ともにそれぞれ4例、フォローアップ期間中についてはアピキサバン群で心筋梗塞4例、エノキサパリン群で心筋梗塞、脳卒中ともにそれぞれ1例だった。
肝機能値については。アピキサバン群で治療前の時点からALT値が正常値上限3倍以上の上昇例2.2%、AST値が正常値上限3倍以上の上昇例2.8%、総ビリルビン値の正常値上限2倍以上の上昇1.0%、対してエノキサパリン群ではそれぞれ3.0%、2.8%、0.5%。


◎Raskob氏「臨床現場での利点は多い」


一連の有効性の高さと有害事象の少なさなども踏まえ、Raskob氏は「アピキサバンは経口薬と簡便で病院内外のいずれでも導入しやすく、臨床現場での利点は多い」との見解を示した。
 

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