第75回日本循環器学会総会・学術集会は中止 被災者の救援活動を優先すべきと判断
公開日時 2011/03/15 04:02
日本循環器学会は3月14日、今週18~20日の日程で横浜市のパシフィコ横浜で開催する予定だった第75回日本循環器学会総会・学術集会(学会長:小川聡慶応義塾大学名誉教授・国際医療福祉大学三田病院長)の開催を中止すると発表した。
先週11日午後2時46分に東北三陸沖で国内観測史上最大のM9.0を記録した東北地方太平洋沖地震の被災者に対する救援活動を優先すべきとの判断から決定したもの。同日付で学会のホームページには、「被災地の皆様、および救援活動に従事されている先生方をはじめ多くの方々に対しての支援が最優先であること、今後余震の可能性について予断を許さない状況であり、参加者、関係者の皆様の安全確保が重要であることも考慮し、本学術集会を中止することと決定した」と掲載している。
学会長の小川氏は、同日付に学会ホームページ上にコメントを発表した。被害状況が甚大であることから、「我が国の救急医療の一翼を担う日本循環器学会として何をすべきは明確」とし、「断腸の思いではございますが、第75回学術集会の中止を決意せざるを得ない状況であると判断致しました」としている。
その上で、学会員に対し、「学術集会にご参加される代わりに、医師として、また一人の人間として、できる範囲で救護•支援活動に尽力頂けますよう祈っております」とコメントしている。
今回の学会では、Late Breaking Clinical Traialsセッションで、日本人を対象とした多くの大規模臨床試験結果が発表される予定で、注目を集めていた。今後の対応については、追って連絡する方針。