初発心房細動を起こした健康な女性の死亡および心血管イベントリスク
公開日時 2011/05/29 22:59
試験は、健康中年女性の初発心房細動(AF)と死亡率の関連を検証するほか、他の心血管合併症の影響の評価を行うことを目的に実施された。
1993年から2010年3月16日までに、Women’s Health Studyに参加した45歳以上で心疾患のない女性3万4722例を解析対象とした。主要評価項目は、心血管および心血管イベント以外の全ての死因、副次評価項目は脳卒中、うっ血心不全、心筋梗塞。観察期間15.4年(中間値)。
その結果、心房細動を発症したのが1011例。全死因死亡率に対する、AFの発症率は、AFを持った女性では10.8/1000人・年、AFなしでは3.1/1000人・年となった。また、心血管イベントによる死因に対しては、それぞれ4.3
/1000人・年、0.57/1000人・年、非心血管イベントによる死因に対しては、6.5/1000人・年、2.5/1000人・年となった。
研究グループは、健康な女性集団では、AFは全死因、心血管イベント死亡率、非心血管イベント死亡率とは関係がなく、非致死的心血管イベントによって説明されうる潜在的リスクを持っていると結論付けた。David Conen (Department of Medicine、University Hospital、Basel、Switzerland)ほか。
JAMA 2011:305(20):2080-2087