武田薬品 アクトスとSU薬の合剤「ソニアス配合錠」を新発売 14日処方制限なし
公開日時 2011/06/07 04:02
武田薬品は6月6日、インスリン抵抗性改善薬アクトス(一般名:ピオグリタゾン塩酸塩)とSU薬グリメピリド(一般名)を配合した2型糖尿病治療薬「ソニアス配合錠」を同日に新発売したと発表した。同社によると、アクトス使用患者のうち単剤療法が3割で、残り7割が2剤以上の併用療法となっている。この併用療法患者の中ではアクトスにSU薬を加えるケースが最も多く、併用療法患者の5割を占めるという。同社の山中康彦医薬営業本部長は、「アクトスとSU薬は併用治療として最も汎用されている組み合わせで、ソニアス配合錠は多くの2型糖尿病患者さんの治療に貢献できる」とコメントした。
また、ソニアス配合錠は新医薬品に通常課される14日処方制限から除外されている。配合されている両成分とも、配合剤の効能・効果、用法・用量とほぼ同じで、すでに1年以上の臨床使用経験があると中医協で判断・確認されたため。
ソニアス配合錠は1日1回の経口投与製剤で、1錠あたりピオグリタゾン15mgとグリメピリド1mgを含有する「ソニアス配合錠LD」と、ピオグリタゾン30mgとグリメピリド3mgを含有する「ソニアス配合錠HD」の2規格をラインナップしている。1錠あたりの薬価はLDが84.60円、HDが158.00円。中医協資料によると売上予想は、初年度が4億円、ピーク時の6年後で131億円。
◎アクトスの併用相手 DPP-4阻害薬は10%
なお、同社によると、アクトスを含む併用療法の相手の薬剤は、SU薬が50%、α-GIが30%、BG類が20%、DPP-4阻害薬が10%、その他が5%――となっている。合計で100%にならないのは、3剤併用のケースがあるため。IMS資料によると、SU薬の中で売上が最も高いのがグリメピリドの先発品アマリール錠で、同剤の10年度国内売上は薬価ベースで281億円。