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EASとESCの2学会では初  脂質異常症管理ガイドラインを発表

公開日時 2011/07/08 04:00

 欧州動脈硬化学会(EAS)と欧州心臓病学会(ESC)は6月28日、両学会共同による脂質異常症管理ガイドラインを発表した。両学会が共同ガイドラインを発表するのは今回が初めて。同ガイドラインについて、ESCのタスクフォース議長でクロアチア・ザグレブ大学病院のZeljko Reiner教授は「心血管疾患発生の総リスクに脂質はカギとなる関与を示している」との認識を示し、新ガイドラインでは欧州での地域コホート研究に基づくリスク層別化チャート「SCORE」を基準にリスク別に脂質管理目標を提示しているのが特徴となっている。


◎LDLコレステロールが主要な管理指標


同ガイドラインでは、LDL-コレステロールを主要な管理指標とし、「SCORE」に基づくリスク別で中等度リスク群では<3.0mmol/L (115mg/dL) 、高リスク群 では<2.5mmol/L(100 mg/dL)、超高リスク群では1.8mmol/L(70 mg/dL)あるいはベースライン値からの50%低減と定めた。また、同ガイドラインのEAS側のタスクフォース議長を務めたミラノ大学のAlberico Catapano教授は「LDL-コレステロールに加えて、HDL-コレステロールやアポリポ蛋白Bのレベルも治療効果の推定に応用でき、今後は臨床成績の蓄積とともに代替指標となるだろう」との見解を表明した。


さらにガイドラインでは、2型糖尿病やメタボリックシンドロームの症例も含む心血管疾患の高リスク群では、LDL-コレステロール低値とともにトリグリセライド高値も多いと言及。欧州の成人全体ではLDLレベルに関係なく、3分の1程度がトリグリセライド1.7mmol/L(150 mg/dL)以上の高値を示しており、こうした場合はLDL-コレステロールが適切に管理されていても心血管疾患リスクは高いとした。


◎生活習慣改善効果が十分でない場合はスタチン服用が選択肢


実際の治療では、喫煙、食事の改善、十分な運動と適度なアルコール消費を含む生活習慣への介入は、すべての患者での脂質管理に重要な第一歩になると指摘。生活習慣改善のみで効果が十分でない場合は、LDL--コレステロールを低下させるためにスタチン製剤服用が選択肢になると規定した。ただし、その服用に当たってはLDL-コレステロール低減の必要性や総合的な心血管疾患リスク、費用対効果、クオリティ・オブ・ライフなども考慮する必要性を強調し、逆に低リスク患者での服用は望ましくないとの方針を示した。


◎動脈硬化を伴う場合はスタチンとフィブラートあるいはニコチン酸製剤の併用を考慮


一方、スタチン製剤単独での目標値を達成できない場合は、コレステロール吸収阻害薬、胆汁酸封鎖薬、ニコチン酸製剤の併用も考慮。また、トリグリセライド高値も有するハイリスク患者では、減量やアルコール摂取量制限などが有効で、同時にフィブラート製剤、ニコチン酸製剤、n-3系脂肪酸製剤の単独あるいはスタチン製剤との併用も選択肢になるとした。


とりわけ動脈硬化を伴う場合は、スタチン製剤とフィブラート製剤あるいはニコチン酸製剤の併用が考慮されるべきとしている。また、高齢者ではとりわけスタチン製剤による脳卒中発症低減効果が期待できると指摘するとともに、心血管疾患リスクが上昇している閉経後の女性でも有効とした。
 

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