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注目されるIBS治療薬市場の今後

公開日時 2011/09/08 04:00

過敏性腸症候群(IBS)の市場は大きいが、FDAはIBSが生命を脅かす疾患でないと見ているために承認のための安全性のハードルを高くしており、治療薬の数は少ない。


IBSは主に下痢型(IBS-D)、便秘型(IBS-C)、混合型の3つに分類でき、それぞれ約3分の1の割合だ。IBS-Cの適応で唯一承認されているのは、Amitiza (lubiprostone)。IBS-Dでは、Lotronex(alostron)があるが、安全性の懸念から広くは使用されていない。


現在のIBS治療薬市場の概要は次の通りだ。患者数は2800万人(人口の12%)。924万人がIBS-D。医師の助けを求めているのは45%の患者。医師を受診した約67%が処方をされている。


開発中のIBS-C治療薬では、アイアンウッドファーマシューティカルズのC型グアニル酸シクラーゼ作動薬のliconaseが有望な薬剤候補として注目されている。IBS-D治療薬では、グラクソスミスクライン(GSK)のオメガ3脂肪酸製剤のLovazaがある。Lotronexを上市させたサリックスファーマシューティカルズはIBS-Cにすでに旅行者下痢症と肝性脳症の適応を取得しているXilafan (rifaxamin)を申請済みだったが、今年2月24日のPDUFAのゴール日の2週間前に患者の追加試験を求める「審査終了通知」を受領した。調査会社デシジョンリソースの調べでは、消化器専門医の94%はXilafanについてIBSの適応外使用を行っているという。


ティオガファーマシューティカルズはIBS-Dを適応として選択的κオピオイド受容体作動薬asimadolineをフェーズIII試験中で、同剤はIBS-Dでは最善の位置にいると見られる。ティオガは同剤のアジアでの実施権を小野薬品に導出している。デシジョンリソースは、Xilafan、asimadoline、liconaseの3剤で2014年までにIBS市場の57%を占めるとの予測を立てているが、今後のIBS市場の動向が注目される。
 

(The Pink Sheet  8月22日号より)  FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから

 

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