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SGLT-2阻害剤・カナグリフロジン 2型糖尿病患者の血糖コントロールを向上

公開日時 2012/06/19 06:56

食事療法と運動では適切に血糖コントロールができない2型糖尿病患者において、SGLT-2阻害剤のカナグリフロジンが、プラセボと比べて有意に血糖コントロールを向上させることが明らかになった。スウェーデンSahlgrenska University HospitalのKaj Stenlof氏が、米国・フィラデルフィアで6月8~12日まで開催された第72回米国糖尿病学会(ADA)のオーラルセッションで6月9日発表した。



カナグリフロジンは、グルコース値が上昇している患者の尿糖閾値を低下させることにより尿糖排泄を誘導し、血漿グルコースを減少させる。尿糖排泄の誘導がカロリー消費につながり、体重減少も期待される。一方で、軽度の浸透圧利尿を引き起こすことから、頻尿や多尿症の発生も懸念されている。


対象は、▽高血糖治療薬を処方されておらず、A1Cが7%以上10%以下▽高血糖治療薬単剤療法を受けておりA1Cが6.5%以上9.5%以下――の2型糖尿病患者で、8週間のwash out期間でA1Cが7%以上10%以下になり、空腹時血糖値(FPG)が270 mg/dLを上回る患者584例とした。①プラセボ群192例②カナグリフロジン100mg群195例③カナグリフロジン300mg群197例――の3群に無作為に分け、26週間治療を行った。


主要評価項目は、26週目のA1Cの変化。そのほか、評価項目として26週目のA1Cが7%を下回った被験者の割合、FPGと食後2時間血糖値(PPG)の変化、体重の変化、収縮期血圧の変化などを据えた。なお、ベースラインからの変化は最小自乗平均で計算した。


ベースラインの患者背景には群間差がみられず、平均年齢は55.4歳、白人が67.6%、アジア人は14.6%を占めていた。またA1Cは8.0%、FPGが171.2 mg/dL、体重86.8 kg、2型糖尿病罹患期間は4.3年(全て平均値)だった。
治療の結果、26週目のA1Cの変化は、プラセボ群が0.14%増加していたのに対し、カナグリフロジン100mg群は0.77%低下、またカナグリフロジン 300mg群では1.03%低下しており、どちらの投与量もプラセボに対し有意にA1Cを低下させていた(両群ともプラセボ群に対しp<0.001)。
 

◎A1C<7%の達成率 用量依存的に達成率を増加   

A1Cが7%未満に達した被験者の割合は、プラセボ群の20.6%に対し、カナグリフロジン100mg群44.5%、カナグリフロジン300mg群では62.4%に至り(両群ともプラセボ群に対しp<0.001)、カナグリフロジンは用量依存的に有意にA1C7%未満の達成率を増加させていた。A1Cが6.5%未満に達した割合においてもカナグリフロジンは用量依存的にプラセボ群より高い傾向を示したが、有意差は見られなかった。

このほか、FPG(プラセボ群:+8.3 mg/dL、カナグリフロジン100mg群: -27.2 mg/dL、カナグリフロジン 300mg群: -35.0 mg/dL、どちらもプラセボ群に対しp<0.001)や、PPG(プラセボ群:+5.2 mg/dL、カナグリフロジン100mg群: -42.9 mg/dL、カナグリフロジン 300mg群: -58.8 mg/dL、どちらもプラセボ群に対しp<0.001)、体重(プラセボ群:-0.6%、カナグリフロジン 100mg群: -2.8%、カナグリフロジン300mg群: -3.9%、どちらもプラセボ群に対しp<0.001)、収縮期血圧値(プラセボ群:+0.4 mmHg、カナグリフロジン100mg群: -3.3 mmHg、カナグリフロジン 300mg群: -5.0 mmHg、どちらもプラセボ群に対しp<0.001)、HDLコレステロール(プラセボ群:+4.4%、CANA 100mg群:+11.2%, p<0.001、CANA 300mg群:+10.5%, p<0.01)においても、カナグリフロジン群はいずれも、プラセボ群と比べ有意な向上を示した。


◎生殖器マイコプラズマ感染と尿管感染増加も良好な忍容性示す


薬剤関連の有害事象の発生率は、プラセボ群で9.4%、カナグリフロジン100mg群 で17.4%、カナグリフロジン300mg群で 25.4%で、重篤な有害事象はそれぞれ2.1%、4.1%、1.0%だった。


カナグリフロジン群で特徴的だった有害事象は、生殖器マイコプラズマ感染で、男性ではカナグリフロジン100mg群2.5%、カナグリフロジン300mg群5.6%、女性ではそれぞれ8.8%、7.4% だった。また浸透圧利尿関連の有害事象は、頻尿がカナグリフロジン100mg群2.6%、カナグリフロジン 300mg群3.0%、多尿症はそれぞれ0%、3.0%であった。


これらの結果からStenlof氏は、カナグリフロジンが100mgと300mgの両方の投与量において、A1Cの低下率と、A1C<7%の達成割合、FPGや食後2時間血糖値の低下など、いずれの項目においても、プラセボと比べて有意に向上しているとした。さらに、体重の減量や収縮期血圧値、およびHDLコレステロールの改善にも有意な効果を示した。


安全性も良好な忍容性を示しており、生殖器マイコプラズマ感染と尿管感染がプラセボ群よりも高頻度だったが、低血糖症イベントは群間差がなかったとした。その上で、「カナグリフロジンの100mgと300mgは、食事や運動で適切な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者において、良好な忍容性を示し、血糖コントロールと減量に有意な効果を示した」と結論付けた。
 

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