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NICEガイダンス案 ベムラフェニブをメラノーマの適応で非推奨

公開日時 2012/06/20 04:00

英国立臨床評価研究所(NICE)は6月14日、スイス・ロシュ社の切除不能の進行もしくは転移性のBRAF V600 遺伝子変異陽性のメラノーマ(黒色腫)治療薬Zelboraf(ベムラフェニブ)を国民保健サービス(NHS)での使用を非推奨とするガイダンス案を公表した。


ロシュ社は、ベムラフェニブとダカルバジンを比較したBRIM3試験のデータを提出。NICEは、同試験結果についてベムラフェニブはBRAF V600遺伝子変異陽性の患者では効果を示しているとした。その上で、ダカルバジン服用患者が疾患の進行するに伴って、ベムラフェニブやイピリムマブに変更する患者が増加していることから、2群間の比較が困難として、長期生存期間の効果は不明確だと指摘した。


ベムラフェニブの薬剤費は、240㎎錠56パック(1週間投与量)が1750ポンド。7か月(30週間)の平均的投与で5万2500ポンドとなる。


NICEの評価委員会は、ベムラフェニブの最も望ましいICER (増分費用対効果)は、入手可能なデータからは非常に不明確としながらも、1QALY(生活の質調整生存年)当たり5万ポンドを大きく上回るとみている。


5万ポンドはロシュ社が合意している患者アクセススキームにおける割引価格での同剤の提供も組み入れている。一方、ロシュ社はICERを1QALY当たり5万6400ポンドと見ている。


通常、NICEの評価委員会は1QALY当たり3万ポンドあるいはそれ以下を推奨する。しかし、終末期治療に関する勧告の基準に合致する場合は、1QALY当たりの金額は高くなり、最高額として5万ポンドまで受け入れられる。


NICEは、ベムラフェニブはその基準を満たしているとした上で、1QALY当たり5万ポンドを大きく超えることや長期生存効果が不明確な点などから、同剤の非推奨を提案した。


NICEはパブリックコメントを募集後、委員会を開催、次のガイダンス案を策定、公表する予定。

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