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PDUFA議会通過は急ぎすぎた?

公開日時 2012/07/11 04:00

PDUFA(処方せん薬ユーザーフィー法)を含むFDA安全およびイノベーション法(FDASIA)が、上下両院を通過、オバマ大統領の署名を待つのみとなったが、同法には多くの課題が残され、可決は早すぎたとの見方が出ている。 


同法の可決が急がれたのは、もともと下院議員の幹部は同法の通過を今年6月末に目標にしていたことや「ヘルスケア改革法」(Affordable Care Act:ACA)についての最高裁判決が6月28日に出ることが予想されていたため、ACA に関連のあるFDASIAの条項との絡みを考慮、議会はACAの修正などがあった場合に煩雑となり、議論が泥沼にはまり込むことを回避するために、早急にまとめたと分析するアナリストらもいる。


今回可決したFDASIAで、主な注目点および当初、上院あるいは下院、または両院で提案されていた事項あるいは議会では提案されていないが、積み残された課題は以下の通り。


*製品の出荷後追跡の規定:今回の法案では規定されなかった。FDAは、偽造医薬品が社会問題化していることを背景にこの問題の法制化を期待していたが、この件が合意されなかったことは意外な結果。両院とも提案していなかった。


*抗生物質開発促進策:不足気味となっている抗生物質の開発を促進するために開発する抗生物質が対応する病原菌のリストを記載することを決めた。下院の意見を採用した上院案が通過した。


*ガイダンス策定に国民の参加:下院が、FDAにガイダンス案発行前にパブリックコメントを求めるように通知を発行することを提案したが、FDAの強い反対を受け、法案から削除した。ガイダンス策定の早い段階でパブコメを聞こうという意図だった。


*医薬品不足:両院の提案とも、FDAに生産中止あるいは生産障害があった場合には少なくとも6か月分の通知を行うことを求めたが、それに従わない場合の罰金などを科す権限は与えていない。上院の提案を一部取りいれた。


*諮問委員会の利益相反ルールの改定:諮問委員会委員の指名についての免除事項の制限の一部改定。下院が上院案の一部を採用。


*法律の名称:下院はFDA改革法(FDAAA)だったが、法律の趣旨をよく意味するようにFDASIAに変更した。




 

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