厚労省 医療用薬7成分の効能追加を承認
公開日時 2012/08/16 04:00
厚労省は8月10日付で、医療用医薬品7成分の効能追加を承認した。
承認されたのは次のとおり。
▽スーテントカプセル12.5mg(一般名:スニチニブリンゴ酸塩、会社名:ファイザー):「膵神経内分泌腫瘍」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。オーファンドラッグ。再審査期間10年。
国内発症率は10万人に1人、膵がん全体の1~2%。遠隔転移している場合、5年生存率は約40%という。
▽ユナシン-S静注用0.75g、同1.5g、キット静注用1.5g、同3g(スルバクタムナトリウム・アシピシリンナトリウム、ファイザー):「適応菌種に肺炎球菌、モラクセラ・カタラーリス」を追加。重症感染症に対する高用量の使用を可能にする新効能・新用量医薬品。再審査期間4年。
今回認められる高用量は1回3gを1日4回を上限に投与できるようになる。
▽シムビコートタービュヘイラー30吸入、同60吸入(ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物、アストラゼネカ):「慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間4年。
▽ソナゾイド注射用16μL(ペルフルブタン、第一三共):「超音波検査における乳房腫瘤性病変造影」の効能・効果を追加する新効能医薬品。再審査期間4年。
▽ヒュミラ皮下注シリンジ40mgシリンジ0.8mL(アダリムマブ遺伝子組換え、アボットジャパン):関節リウマチの効能に「関節の構造的損傷の防止」を追加し、投与条件の「既存治療で効果不十分」な場合を削除する。再審査期間は「残余(平成28年4月15日まで)」。
「関節の構造的損傷」の進展が早いと予想される患者には、最初から同剤が使えるようになった。抗リウマチ薬の治療歴がなくとも最初から使えるようなったのは、生物学的製剤の中では初めて。
▽フラジール内服錠250mg(メトロニダゾール、塩野義製薬):「嫌気性菌感染症・感染性腸炎・アメーバ赤痢・ランブル鞭毛虫感染症」の効能効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。
▽バクタ配合錠、同配合顆粒(スルファメトキサゾール・トリメトプリム、塩野義製薬)、バクトラミン配合錠、同配合顆粒(同、中外製薬):「ニューモシスチス肺炎の治療及び発症抑制」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。