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生活習慣病 軽症と感じても8割が処方薬選択 一般生活者2000人意識調査

公開日時 2013/02/01 04:01

製薬企業36社の調査部門担当者で構成するファルマミーティングと、医薬品市場調査会社14社で構成する研究グループはこのほど、一般生活者2000人を対象に、処方薬とOTCに関する意識調査を共同で実施した。処方薬、OTCそれぞれのイメージを聞いたところ、処方薬は「医師に相談すると安心できる」など適した医療を受けられる安心感へのイメージが高く、OTCでは「手軽に服薬できる」「買い物ついでに購入できる」など手軽さのイメージが強いことがわかった。また、糖尿病や高血圧などの生活習慣病では、軽症であっても、処方薬を選択する人が圧倒的に多いことも確認された。

調査は2012年4月11日~12日に実施した。調査対象は直近1年間に医療機関を受診し、処方を受けた一般生活者とした。方法はインターネットリサーチ。受診した際の病気・症状は風邪が46%と最も高く、次いでアレルギー鼻炎・花粉症(25%)、高血圧(18%)――。1年間に購入したOTCを聞いたところ、こちらも風邪薬が49%と圧倒的に高く、頭痛(27%)、胃炎・胃潰瘍・胃痛(19%)――だった。

処方薬およびOTCのイメージを聞いたところ、イメージのトップ3は、処方薬では「医師に相談すると安心できる」(86%)、「保険がきく」(85%)、「専門医がいるので、より適切な治療が受けられる」(83%)――だった。OTCは「手軽に服薬」(70%)、「買い物ついでに購入」(68%)、「家族に買ってきてもらえる」(61%)――となった。また、OTCのイメージの選択肢のうち、「医療機関でもらうものと同じ薬が購入できる」は13%と低く、スイッチOTCの認識が浸透していないことが示唆された。

◎処方薬の負担増したら 風邪や捻挫で受診控える人が多く

薬剤価格に対する意識を5段階で聞いたところ、処方薬では「妥当」との回答が39%と最も多く、次いで「やや高い」(28%)、「高い」(14%)となった。OTCでは、最も多い回答が「やや高い」の35%で、「妥当」(32%)、「高い」(16%)と続いた。OTCは処方薬より割高感を感じているようだ。

処方薬とOTCの選択意向を、疾患別および重症度別に聞いた。症状が重い場合は受診して処方してもらうとの回答が圧倒的に多いが、軽症の場合は風邪、頭痛、腰痛・関節痛(肩こり)、打撲・捻挫といった疾患で7~8割の人がOTCを購入するか、「価格の安い方で薬をもらう/購入する」との意向を示した。軽症でも糖尿病、高脂血症、高血圧では、価格に関わらず処方薬を選択すると答えた人が8割を超え、じんましんも3人に2人は処方薬を選択するとの結果だった。

処方薬の負担額が増加した場合の受診意向を疾患別に聞いたところ、「受診する」が「受診しない」を上回った疾患は、高血圧、糖尿病、高脂血症、アレルギー性鼻炎・花粉症、じんましん、胃炎・胃痛、頭痛――。一方で、「受診しない」が上回ったのは、風邪、腰痛・関節痛(肩こり)、打撲・捻挫――の3疾患で、調査した両団体は「上昇金額にもよるが、これらの疾患では受診抑制が起こることが考えらえる」と分析している。

ファルマミーティングは1980年4月に設立され、外資系・内資系の製薬企業の調査部門担当者で構成される。市場や市場を取り巻く環境の分析を中心に相互研鑽、会員相互の親睦をはかり、市場調査なども行う。医薬品市場調査会社14社で構成する研究グループ「JMRA加盟メディカル調査研究グループ」も同年同月に設立され、▽医師を中心とした調査対象者への啓発▽クライアントへの調査に対する理解促進・啓発▽メディカル調査会社としてのレベル向上――に取り組んでいる。

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