Web講演会のテーマ 医師の年代高いほど「専門領域と非専門領域を同程度視聴」 50歳代で過半数に
公開日時 2025/06/13 04:52
Web講演会を視聴する医師は、年代が高くなるほど、専門領域と同程度の頻度で非専門領域も視聴している――。このような医師意識調査結果を製薬デジタルマーケティング支援会社のMCI DIGITALがまとめた。医師にWeb講演会を視聴する際、専門領域と非専門領域のどちらをメインに視聴するかを聞いたところ、「専門領域と非専門領域の講演を同程度視聴する」との医師割合が、50歳代の医師で過半数となり、60歳代以降では6割以上に達した。20床未満の医師(GP)ほど非専門領域を含めて幅広く情報収集している傾向もみられた。
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Web講演会を視聴する医師3183人に対し、「製薬企業主催のWeb講演会を視聴する際、自身の専門領域に関する講演と、非専門領域に関する講演のどちらをメインに視聴するか」を聞いた結果を見てみる。医師全体では、「主に専門領域に関する講演を視聴」は39.8%、「専門領域と非専門領域の講演を同程度視聴」は50.3%、「主に非専門領域に関する講演を視聴」は9.9%――となった。
◎医師年代別分析 30歳代以下及び40歳代「主に専門領域を視聴」が最多
次に医師の年代別に見てみると、30歳代以下と40歳代は「主に専門領域を視聴」が最も多かったが、50歳代、60歳代、70歳代以上は「専門領域と非専門領域を同程度視聴」がそれぞれ過半数を占めた。
30歳代の医師では、「主に専門領域を視聴」が49.7%となり、「専門領域と非専門領域を同程度視聴」(40.8%)より9ポイント程度多かった。40歳代の医師も「主に専門領域を視聴」が47.1%、「専門領域と非専門領域を同程度視聴」の42.4%となった。
◎「専門領域と非専門領域を同程度視聴」 50歳代54.0%、60歳代60.3%、70歳代以上61.4%
一方、50歳以上の医師について「専門領域と非専門領域を同程度視聴」するとの回答割合を見てみると、50歳代が54.0%、60歳代が60.3%、70歳代以上が61.4%――となった。これに対し「主に専門領域を視聴」するとの回答割合は年代を追うごとに減少し、50歳代は36.6%、60歳代は30.2%、70歳代以上は24.7%――となった。
なお、20床未満の医師(GP)と20床以上の医師(HP)別に見てみると、GPは「専門領域と非専門領域を同程度視聴」は57.8%となったが、「特に専門領域を視聴」は30.1%、「特に非専門領域を視聴」も12.1%にのぼった。GPでは、医薬情報をより幅広く収集しているといえそうだ。HPは「専門領域と非専門領域を同程度視聴」は48.1%、「主に専門領域を視聴」は42.6%、「主に非専門領域を視聴」は9.3%――だった。
MCI DIGITALは、「製薬企業はWeb講演会の様々な企画をねっているが、調査結果から、ターゲット医師にとっての非専門領域のテーマも頻度よく企画、展開する必要があるのではないか」とコメントしている。
同社は、製薬企業サイトやその他医療関係企業サイトを閲覧している医師5136人を対象に、Web講演会の視聴テーマなどを調査した。調査は1月24日~2月3日にインターネットで実施した。調査結果は「医師版マルチメディア白書 2025年春号」に掲載している。