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北里大医学部・岩崎講師 てんかん患児の治療効果最大化 学校との連携不可欠

公開日時 2013/07/05 05:00

北里大学医学部小児科学講師の岩崎俊之氏は7月4日、小児てんかんをテーマにしたプレスセミナーで講演し、てんかん患児への治療効果を最大化するため、家庭だけでなく、学校の教師にもてんかん治療に参加・協力してもらう重要性を指摘した。患児の受診時に親とともに教師も同行し、主治医から患児の病状や、家庭や学校での注意点の説明を受けているケースもあるという。岩崎氏は親、学校、医師による密なコミュニケーションや連携が正確な診断と適切な治療につながることを重ねて強調し、「適切な治療により小児てんかんは、発作を抑制できる症例が多い。治癒も十分に期待できる」と内服治療を終結できる可能性があることを説明した。

プレスセミナーは大塚製薬とユーシービージャパンが開いたもの。両社は日本で抗てんかん薬イーケプラをコ・プロモーションしている。成人てんかん(部分発作)の併用療法の適応に加え、今年5月に小児てんかん(部分発作)の併用療法の適応を追加、6月にはドライシロップが承認された。

講演した岩崎氏は、「一部の難治てんかん症候群を除けば、抗てんかん薬は有効性が高い。(小児てんかんは)治癒し得る病気」と話した。そして、早期発見や早期治療が治るための大原則で、患児の日常の病状把握が重要なポイントになると指摘。親による学校での病状把握や、家庭での服薬継続がカギを握るとの見方を示した。

ただ、学校の協力を得るためには、担任ら教師も病状などを理解する必要があるが、医師には守秘義務があるため、教師に電話などで病状説明できない。このため、前例を引き合いに出しながら、患児の受診時に教師も同行してほしいと要望した。「てんかん患児からのサインを見逃さないために、学校の先生も病気と闘う仲間になってもらうことが重要」(岩崎氏)としている。

なお、医師が患児の病状をしっかり把握するための項目として、▽抗てんかん薬の内服状況▽てんかん発作時の状態(チアノーゼの有無など発作様式、持続時間、好発時間などの誘因)▽副作用の有無(疑い含む)▽抗てんかん薬以外に、近医で処方されている薬剤▽学校を含めて周囲との折り合い――の5つを挙げた。

 

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