富士フィルム がんの新薬開発でMDアンダーソンがんセンターと提携
公開日時 2013/11/27 03:50
富士フィルムは11月26日、テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターと抗がん剤3剤の臨床開発を共同で進めると発表した。年間1万人以上の患者が治験に参加する世界トップレベルの医療機関と組むことで、グローバルで効率良く治験を進めていく。
同センターで共同開発する3剤には、▽再発・難治性骨髄異形成症候群(MDS)の経口薬FF-10501(開発コード)▽膵臓がんなどを適応症とした注射剤FF-10502▽抗体に放射性同位元素を結合させた肺がんなどの生物学的製剤FF-21101―が含まれる。このうちFF-10501のフェーズ1(P1)を14年春に、他剤も順次、開始していく。国内ではFF-10501のP1をこの5月に開始しており、国内開発も引き続き進める。
同社のがん領域の開発パイプラインには、このほか、前立腺がんのがんペプチドワクチン(ITK-1)が国内でP3の段階にある。同社は写真フィルムで培った化合物の合成・設計力や解析技術を生かした医薬品開発に注力しており、その中でもがんを重点領域に置いている。